慶應SFC 1998年 総合政策学部 英語 大問2 内容一致解説

[21] In this article, the author makes a clear distinction between the terms 

  1. “preliterate” and “nonliterate.” 
  2. “preliterate” and “prehistoric.” 
  3. “nonliterate” and “illiterate.” 
  4. “literate” and “literacy.” 

 

・正答 : 3. “nonliterate” and “illiterate.” 

・正答の理由 : 本文は、社会科学において「識字」と「識字能力」の用語がさまざまな文脈で使用されるが、一般的には「前識字」または「非識字」(したがってある意味で「先史時代」の社会)と「完全な書き言葉のシステムを持つ社会」との間で対比がなされることを説明している。これは、社会ではなく個人に焦点を当て、「識字」と「非識字」の間で特定の社会を分割することを指している。

・不正解の理由:

  1. 「前識字」と「非識字」: 本文はこの2つの用語間の明確な区別を説明しているわけではない。
  2. 「前識字」と「先史」: 本文ではこれらの用語間の直接的な対比を述べているわけではない。
  3. 「識字」と「識字能力」: 本文ではこれらの用語間の区別については直接言及していない。

 

[22] With regard to illiterates living in a literate culture in the past, which of the following statements is true according to the article? 

  1. The knowledge they acquired was necessarily derived from oral or visual registers. 
  2. The channel through which they acquired knowledge was restricted to the oral or visual mode. 
  3. They learned to conduct cognitive operations quite differently from literates. 
  4. They were placed in a disadvantageous position because there was no way for them to acquire written knowledge. 

 

・正答 : 2. The channel through which they acquired knowledge was restricted to the oral or visual mode.

・正答の理由 : 本文によると、過去において識字文化内で生活していた非識字者は、知識が口頭または視覚的伝達に依存していたわけではなく、書かれた形態に間接的に影響されることで、キリスト教や仏教の書物学習を物語、説教、絵画、彫刻を通じて吸収することができた。これは、知識の獲得が口頭または視覚モードに限定されていたわけではないことを示している。

・不正解の理由:

  1. 彼らが獲得した知識は必ずしも口頭または視覚レジスターから派生したものであった: 本文は非識字者が書かれた文化の影響を受ける可能性があることを示唆している。
  2. 彼らは認知操作を識字者とは全く異なる方法で学んだ: 本文は、非識字者も識字文化から利益を得ることができたが、識字能力の欠如が不利な位置に置かれることを示している。
  3. 彼らが書かれた知識を獲得する方法は存在しなかったため、不利な立場に置かれた: 本文は非識字者が識字文化の利点を享受できたが、識字能力の欠如によって不利な立場にあったことを述べている。

 

[23] Which of the following does not reflect the author’s view of writing? 

  1. Writing affects human cognition in significant ways. 
  2. Writing enables us to store and communicate linguistic messages over time and Space. 
  3. Writing requires that we develop precise memory and word for word recall. 
  4. Writing has a marginal role to play in changing social organizations.

 

・正答 : 4. Writing has a marginal role to play in changing social organizations.

・正答の理由 : 著者は、書き言葉が人間の理解自体に変化をもたらす過程を通じて、社会組織の変容において主要な役割を果たすと述べている。「書き言葉の第一の成果は、言語メッセージの時間と空間を超えた保管と通信を保証することである。これは社会組織の変容におけるその主要な役割であるが、そのようなメッセージを記録する過程は、それらが誰かに伝えられるかどうかにかかわらず、人間の理解自体に変化をもたらす。」これは、書き言葉が社会組織の変化において重要な役割を果たしていることを示しており、周辺的な役割を果たすという選択肢4は誤りである。

・不正解の理由:

  1. 書き言葉は人間の認知に重要な影響を与える: これは著者の視点を反映している正しい声明である。
  2. 書き言葉によって時間と空間を超えて言語メッセージを保管し、通信することが可能になる: これも著者の主張を反映している。
  3. 読み書きのメカニズムの面では、精確な記憶と逐語的回想の意図的な育成が含まれる: これは本文の中で著者が述べている点である。

 

[24] The author seems to hold the view that written language differs from speech in that 

  1. it has a far more flexible structure than speech. 
  2. it has triggered the instantaneous development of genres. 
  3. it tends to be more precise in terms of syntax and punctuation. 
  4. it does not make any sense when taken out of context.

 

・正答 : 3. it tends to be more precise in terms of syntax and punctuation. 

・正答の理由 : 著者は、書き言葉が話し言葉と異なり、文法と句読点が視覚化されることによってより正確で公式になると述べている。「構文と句読点は、視覚化されることによって、より正確で公式になる。」これは、書き言葉が話し言葉と比べて、文法と句読点においてより正確であることを示している。

・不正解の理由:

  1. それは話し言葉よりもはるかに柔軟な構造を持っている: 本文では、書き言葉が構造において柔軟であるとは述べていない。
  2. それはジャンルの即時的な発展を引き起こした: 本文は、書き言葉がジャンルの発展を段階的に促進したことを述べているが、即時的な発展については言及していない。
  3. それは文脈から外れたときには意味をなさない: 本文は、書き言葉が「文脈化解除」されるが、文脈が高度に制限されると述べており、文脈から外れたときに意味をなさないわけではない。

 

[25] According to the article, the author claims that 

  1. the nature of human understanding has been greatly influenced by the kind of writing system we adopt. 
  2. some writing systems are more efficient for recording linguistic thoughts than others. 
  3. the more complex the writing system is, the more demanding it is for the learner to acquire it. 
  4. the acquisition of a writing system necessarily leads to the cultivation of analytical skills. 

 

・正答 : 3. the more complex the writing system is, the more demanding it is for the learner to acquire it. 

・正答の理由 : 著者は、異なる書き言葉システムが学習者に異なる要求をすることを説明している。「記憶する基本形状の数百に及ぶ記憶は、中国語のような表語文字にとって不可欠である。音節文字は初期の要求が少なく、アルファベット文字はさらに少ない。」これは、より複雑な書き言葉システムほど学習者に大きな要求をすることを示しており、選択肢3が正しい理由である。

・不正解の理由:

  1. 人間の理解の性質は、採用する書き言葉システムの種類によって大きく影響を受ける: 本文は書き言葉システムが人間の理解に重要な影響を与えることを認めているが、すべてのシステムが同様に効率的であるとは述べていない。
  2. いくつかの書き言葉システムは、言語的思考を記録するために他のものよりも効率的である: 本文は異なる書き言葉システムが異なる要求をすることを説明しているが、効率性については直接言及していない。
  3. 書き言葉システムの習得は、必ずしも分析スキルの育成につながるわけではない: 本文は書き言葉の習得が人間の理解に変化をもたらすことを示唆しているが、特に分析スキルに焦点を当てているわけではない。

 

[26] According to the article, face-to-face communication is characterized by the fact that 

  1. it is highly dependent on the contexts in which communication takes place. 
  2. it often involves misunderstandings caused by the speaker’s lack of syntax and structure. 
  3. it often involves nonlinguistic activities, particularly in formal circumstances. 
  4. it is loosely tied to the contexts in which communication takes place. 

 

・正答 : 1. it is highly dependent on the contexts in which communication takes place. 

・正答の理由 : 本文は、話し言葉が顔を合わせたコミュニケーションの一つのチャネルであること、そして書き言葉が自立したレジスターとして存在することを説明している。「話し言葉は、対面コミュニケーションにおけるチャネルの一つとして機能するが、書き言葉は自身で立つレジスターである。」これは、話し言葉がコミュニケーションが発生する文脈に依存していることを示している。

・不正解の理由:

  1. それはしばしば、話者の文法や構造の欠如によって誤解を招く: 本文はこの点について言及していない。
  2. それはしばしば、公式な状況において非言語的活動によって中断される: 本文は、口頭の弁論が非言語的な活動によって中断されることがあると述べているが、これは話し言葉が文脈に依存するという主張を支持するものではない。
  3. それは、コミュニケーションが発生する文脈に緩やかに結びついている: 本文は、書き言葉が「文脈化解除」されるが、文脈が非常に制限されると述べており、話し言葉が文脈に緩やかに結びついているとは言及していない。

 

[27] Which of the following is not mentioned as a function of paralinguistic devices in writing?

  1. They help us make plans for the future.
  2. They help us predict our future.
  3. They promote our understanding.
  4. They help us organize and create knowledge. 

 

・正答 : 2. They help us predict our future.

・正答の理由 : 本文は、文字言語の周辺言語装置が将来の行動を計画するのに役立つと述べているが、直接的に未来を予測するとは言及していない。「同時に、買い物リストや鉄道時刻表は、将来の行動を計画することを可能にする。」これは、未来を予測するのではなく、計画を立てるのに役立つことを示している。

・不正解の理由:

  1. 彼らは私たちが将来の行動を計画するのを助ける: 本文はこの点を支持しており、未来を予測することとは異なる。
  2. 彼らは私たちの理解を促進する: 本文は、周辺言語装置が理解を促進することを示唆しているが、これは未来を予測することとは関係がない。
  3. 彼らは私たちが知識を組織化し、創造するのを助ける: 本文は周辺言語装置が知識の組織化と創造に役立つことを示唆しているが、これは未来を予測することとは異なる。

 

[28] Which of the following is true according to the article? 

  1. People were not able to construct complex sentences until they acquired the skill of using paralinguistic devices. 
  2. “Objective knowledge” stored in libraries made only a negligible contribution to the development of the critical analysis of texts. 
  3. Reviewing and reciting the same description of an event would have been very difficult without the development of literacy. 
  4. Paralinguistic devices played an important role in intellectual operations before the development of writing. 

 

・正答 : 3. Reviewing and reciting the same description of an event would have been very difficult without the development of literacy. 

・正答の理由 : 本文は、読み上げが初期の識字の特徴であり、即興で生成されたかのように作品を繰り返し自分自身に読み上げ、その後集まった聴衆に復唱することが含まれていたことを説明している。「そのようなプロセスは再読を含み、逐語的な記憶だけでなく、理解と批判的分析も促進し、作家がより複雑な文を構築し、提示することを可能にする。」これは、識字が復習と復唱のプロセスを容易にし、複雑な文を構築するのに役立つことを示している。

・不正解の理由:

  1. 人々は書き言葉のシステムを習得するまで複雑な文を構築することができなかった: 本文は、識字が複雑な文の構築を促進することを示唆しているが、習得するまで不可能であったとは述べていない。
  2. 「客観的な知識」が図書館に保管されていることは、文書の批判的分析の発展にほとんど寄与しなかった: 本文は、図書館に保管された知識が知識の成長に重要であることを示唆している。
  3. 周辺言語装置は、書き言葉の発展以前に知的操作に重要な役割を果たしていた: 本文は、周辺言語装置が識字によって理解を促進し、新しい方法で材料をグループ化することで理解を進めることを示唆しているが、書き言葉の発展以前にそのような役割を果たしていたとは述べていない。

 

[29] The author seems to hold the view that 

  1. finding inconsistencies and contradictions is essential to the growth of knowledge. 
  2. highly advanced forms of information retrieval were available even in early literate cultures. 
  3. scrutinizing texts describing the same incidents or ideas is detrimental to the development of analytical abilities. 
  4. the main function of libraries is to store knowledge in such a way that skeptical people will be able to find inconsistencies in texts.

 

・正答 : 1. finding inconsistencies and contradictions is essential to the growth of knowledge. 

・正答の理由 : 本文は、「テキストの意図的な吟味が不一致の探索を促進し、異なるテキストを並べて評価する能力が批判と懐疑主義を導く」と述べている。これは、矛盾と不一致を探求することが知識の成長に不可欠であるという著者の見解を示している。

・不正解の理由:

  1. 初期の識字文化では、高度に発展した情報検索形式が利用可能であった: 本文は情報検索形式の発展について言及しているが、これが初期の識字文化で利用可能であったとは述べていない。
  2. 同じ事件やアイデアを記述するテキストを精査することは、分析能力の発展に有害である: 本文はテキストの精査が批判的分析を促進することを示唆しており、有害であるとは述べていない。
  3. 図書館の主な機能は、懐疑的な人々がテキストの矛盾を見つけることができるように知識を保管することである: 本文は図書館が客観的な知識を蓄積する役割を果たすことを示唆しているが、懐疑的な人々が矛盾を見つけるためだけのものとは述べていない。

 

[30] Which of the following best expresses one of the main points of the article? 

  1. Written language is merely a representation of speech. 
  2. People in literate societies have taken advantage of those in nonliterate societies.
  3. Speech is best characterized as a secondary mode of communication.
  4. Literacy has contributed to our intellectual ability by facilitating critical thinking.

 

・正答 : 4. Literacy has contributed to our intellectual ability by facilitating critical thinking.

・正答の理由 : 本文は、識字が知識の成長にどのように貢献してきたかについて説明している。「識字能力は、私たちに批判的なテキストの吟味、異なるテキストの並置、そして批判と懐疑主義の評価を可能にする。」これは、識字が批判的思考を促進することで知的能力に貢献してきたことを示している。

・不正解の理由:

  1. 書き言葉は単に話し言葉の表現である: 本文は、書き言葉が話し言葉を超えた独自の能力を持つことを示唆している。
  2. 識字社会の人々は非識字社会の人々を利用してきた: 本文は識字が非識字社会に間接的に影響を与えることを示唆しているが、利用してきたとは述べていない。
  3. 話し言葉は、二次的なコミュニケーションモードとして最もよく特徴づけられる: 本文は、書き言葉と話し言葉の両方が重要な役割を果たすことを示唆しており、話し言葉を二次的とは見なしていない。

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