[21] Project Washoe has an important implication to the theory of language acquisition because
- it will suggest when Washoe’s ancestors developed an anatomical change that enabled us to develop language.
- it has the possibility of increasing our understanding of the origins of human language, thus helping us understand how children acquire language.
- it has the possibility of proving that human beings learned gestural communication from Washoe’s ancestors.
- it will suggest that the ability of learning a sign language is a basis for acquiring a human language.
・正答: 2
・正答の理由: Project Washoeは、チンパンジーのWashoeがアメリカ手話を習得したことで、人間の言語の起源を理解し、それが子供たちがどのように言語を習得するかを理解する手がかりを提供する可能性があると述べています。「Her progress in learning ASL could help answer the question by shedding light on the origins of language.」という文がこれを示しています。
・不正解の理由:
1: Washoeの先祖が言語を発達させた時期を示唆するものではなく、人間とチンパンジーの共通の祖先もジェスチャーコミュニケーションの能力を持っていた可能性があることを示唆しています。
3: 人間がWashoeの祖先からジェスチャーコミュニケーションを学んだことを証明するものではなく、チンパンジーが人間のサイン言語を学ぶ能力を持っていることから、言語の起源に関する洞察を得ることができると述べています。
4: サイン言語の学習能力が人間の言語習得の基礎であると示唆するものではなく、言語の起源と子供たちが言語をどのように習得するかに関する理解を深める可能性があると述べています。
[22] According to the author, child language acquisition is a mystery because
- children can acquire language in spite of the fact that it is an extremely complex system.
- children can learn language without imitating adults’ speech.
- children can learn the rules of grammar without interacting with adults.
- children can acquire a universal grammar within a short period of time.
・正答: 1
・正答の理由: 言語が非常に複雑なシステムであるにもかかわらず、ほとんどすべての子供がコミュニケーションの手段を習得するという事実は、子供の言語習得がなぜ可能なのかという謎を提起しています。「Somehow, virtually all children acquire a means of communication so complex that no one has ever fully described the grammatical rules for even a single language.」という文がこれを示しています。
・不正解の理由:
2: 子供たちが大人の話し言葉を模倣せずに言語を学べるとは述べておらず、実際には模倣が言語習得プロセスの一部であることを示唆しています。
3: 大人との相互作用なしに文法のルールを学ぶことはできないと言及しており、相互作用を通じて言語が発達すると述べています。
4: 短期間で普遍文法を習得することは可能ではないとChomskyは主張しており、子供たちが複雑なシステムをどのようにして習得するかが謎であるとしています。
[23] With regard to child language acquisition, Chomsky seems to hold the view that children are
- faced with the problem of how to deal with the complex rules of language as well as the disordered adult speech.
- born with the rules of language already stored in the brain, thereby facilitating language acquisition.
- equipped with cognitive abilities which enable them to learn language by imitating.
- born with a fully developed language system stored in the brain, thus making it unnecessary for them to imitate adult speech.
・正答: 2
・正答の理由: チョムスキーは、言語は他の認知能力から独立して獲得されると主張しています。彼は言語のルールが複雑すぎて、子供たちが大人の話し言葉を真似るだけでは言語を学ぶことは不可能だと考え、「言語獲得装置」という概念を提案しました。この装置には、すべての人間に共通の「普遍文法」が組み込まれているとされ、「Instead, the rules of language had to be encoded in the brain.」という文がこの考えを支持しています。このことから、子供たちは生まれながらにして言語のルールを脳に持っているという観点が導かれます。
・不正解の理由:
1: チョムスキーは、言語の複雑さと大人の発話の乱雑さを理由に、子供たちが模倣だけで言語を学ぶことはできないと主張していますが、これは子供たちが直面する問題を指摘しているだけで、彼の言語獲得に関する見解そのものではありません。
3: チョムスキーは認知能力を使って言語を学ぶというよりは、認知能力とは独立した内在的な言語能力を子供たちは持っていると主張しています。
4: チョムスキーは言語システムが脳に完全に組み込まれているとは主張しておらず、言語を獲得するための内在的な装置があると提唱しています。
[24] Which of the following best characterizes the author’s attitude toward a universal grammar as proposed by Chomsky?
- He is fully in support of it.
- He is totally indifferent to it.
- He is at best skeptical about it.
- He is very much enthusiastic about it.
・正答: 3
・正答の理由: チョムスキーが提案した「普遍文法」について、著者は懐疑的な姿勢を示しています。「This mapping task, however, proved almost impossible. Every time the “universal grammar” encountered a new language it had to be revised.」という文は、普遍文法を具体的な言語に適用しようとする試みが、新しい言語に遭遇するたびに修正を迫られるという困難に直面していることを示しています。これは、普遍文法の概念が実際の言語多様性と整合しない可能性があることを示唆しており、著者がこの理論に対して懐疑的である根拠となっています。
・不正解の理由:
1: 著者は普遍文法に「全面的に支持している」わけではなく、その有効性に疑問を投げかけています。
2: 著者は普遍文法に「無関心」ではなく、その概念の問題点を指摘しています。
4: 著者は「非常に熱心」ではなく、むしろ批判的な立場を取っています。
[25] The author criticizes Chomsky’s suggestion that the language organ” is unique to humans on the grounds that
- it is impossible for human beings to evolve a uniquely human device within a relatively short period of time since humans diverged from apes.
- it is highly unlikely that the evolutionary process enabled human beings to develop such an organ no matter how long this process might take.
- scientists have not been able to construct any theory that anatomically supports the existence of such an organ.
- all the related species such as humans and apes are genetically determined to share the same organs.
・正答: 1
・正答の理由: 著者は、チョムスキーが提唱する「言語器官」が人間に特有であるという考え方に批判的です。人間が類人猿から分岐してからの比較的短い期間(約600万年)で、完全に新しい脳の構造を進化させることは不可能であると主張しています。この「追加」シナリオは、生物学の法則に反すると著者は述べており、「This “add on” scenario was at odds with the laws of biology.」という文がこの点を強調しています。
・不正解の理由:
2: 著者は進化のプロセスが人間に固有の器官を発達させることができなかったというよりは、その時間枠内で新しい器官が発展することに懐疑的です。
3: 解剖学的な証拠の不在は指摘されていますが、それが批判の主要な理由ではありません。主な批判点は進化の時間枠と生物学の法則に関連しています。
4: 関連種間で共通の器官を共有することが期待されるという点で、チョムスキーの理論が進化生物学の観点から問題があるとされています。
[26] The “add on” scenario, as mentioned in the 9th paragraph, is
- supported by the author because the theory of evolution has provided ample evidence for it.
- criticized by the author because it goes against the nature of evolution.
- criticized by Chomsky because it goes against his theory of a universal grammar.
- supported by Chomsky because the theory of evolution has already proved its validity.
・正答: 2
・正答の理由: 著者は、チョムスキーが提唱する「言語器官」理論が進化生物学の法則に反していると批判しています。特に、「This “add on” scenario was at odds with the laws of biology.」という文は、人間と類人猿が共通の祖先から分岐して以来の比較的短い期間内に、人間だけが新しい脳の構造を進化させたという考えが、生物学の基本原則と矛盾すると指摘しています。このため、著者はこのシナリオを批判しています。
・不正解の理由:
1: 著者はこのシナリオを支持しておらず、批判しています。
3: チョムスキーは「言語器官」理論が進化論に反するとは批判しておらず、むしろこの理論を提唱しています。
4: チョムスキーが進化論の証拠を提供しているわけではなく、著者は「言語器官」が進化生物学の法則に反すると主張しています。
[27] The author seems to claim that the language acquisition device, as proposed by Chomsky, has a crucial problem in that Chomsky
- takes it for granted that humans and apes share the same biological makeup.
- is too much concerned with an aspect of anatomy in his study of language.
- does not take evolutionary constraints into consideration.
- provides only a few pieces of evidence for the validity of the “add on” scenario.
・正答: 3
・正答の理由: 著者は、チョムスキーが言語獲得装置の概念を提案しているが、進化的な制約を考慮に入れていないことを批判しています。「There simply wasn’t enough time, in the brief six million year period since humans diverged from apes, for evolution to add on a completely new brain structure.」という文は、チョムスキーが進化の過程を無視して言語獲得装置の存在を仮定していることを示唆しています。
・不正解の理由:
1: 著者は、チョムスキーが人間と類人猿が同じ生物学的構造を共有しているとは考えていないと指摘しています。
2: 著者は、チョムスキーが解剖学的な側面に過度に関心を寄せているとは述べておらず、むしろ進化論的な視点が欠けていることを批判しています。
4: 「“add on” scenario」に関する証拠の提供が不十分であることをチョムスキーが批判しているわけではありません。
[28] The author discusses the case of the African elephant and the Indian elephant in order to show that
- it is against the theory of evolution for the two elephant species to develop a trunk.
- it is theoretically possible for closely related species to have totally different biological systems.
- an evolutionary process of natural selection enables new organs to emerge within a short period of time.
- it is inconceivable for humans to have developed a new organ that apes don’t have within a relatively short period of time.
・正答: 4
・正答の理由: 著者はアフリカ象とインド象の例を用いて説明しています。これらの象は共通の祖先から比較的最近分岐した種であり、どちらも幹を持っています。この比喩を通じて、著者は人間とチンパンジーが共通の祖先から分岐したのも比較的最近のことであるため、人間にだけ存在する全く新しい生物学的システム(言語器官)が発展することは考えにくいと主張しています。この点から、短期間において人間だけに特有の新しい器官が進化するという考えは進化の法則に反すると結論づけています。
・不正解の理由:
1: 進化の過程で近縁種間で全く新しい生物学的システムが発展することは可能であるという理論を支持しているわけではありません。著者はこの「付け加える」シナリオを批判しており、短期間での新しい器官の発展は進化の法則に反すると主張しています。
2: 進化の過程で新しい器官が出現する過程は自然選択によって説明されるが、このプロセスは数千万年にわたって発生するものであり、わずか数百万年の間に新しい生物学的システムが発展することは理論的に考えにくいことを示しています。この選択肢は著者の主張と矛盾します。
3: 著者は、言語獲得装置が人間に固有であり、進化の短期間で発展したというチョムスキーの提案に異議を唱えており、この選択肢が誤っている理由を説明することで、自らの主張をさらに補強しています。
[29] Which of the following best represents the author’s opinion about language and communication?
- Human language has nothing in common with animal communication.
- In the study of language, we must take its social context into consideration.
- Nonverbal elements of human language play only an insignificant role in communication.
- The use of gesture or facial expression should be regarded as nonlinguistic.
・正答: 2
・正答の理由: 著者は、言語研究において社会的文脈を考慮する必要があると主張しています。この考え方は、「By focusing on words on the page, Chomsky removed language from its social context.」という文によって示されており、人間の言語と非言語的要素(ジェスチャーや顔の表情など)の統合された社会的コミュニケーションとしての言語を理解するためには、その社会的文脈を考慮に入れる必要があることを強調しています。
・不正解の理由:
1: 著者は、人間の言語が他の動物のコミュニケーション形式と全く関連がないというチョムスキーの見解に反対しています。
3: 非言語要素がコミュニケーションにおいて重要な役割を果たすと著者は主張しており、それらを無視することの問題点を指摘しています。
4: ジェスチャーや顔の表情を非言語的であると見なすことに対して、著者はそれらが人間の言語コミュニケーションの重要な部分であると主張しています。
[30] Which of the following will make the most suitable title for this article?
- Project Washoe and its Implication for Language Acquisition
- In Support of Chomsky’s Theory of Language Acquisition
- The Significance of the Universal Grammar Hypothesis
- American Sign Language and a Theory of Evolution
・正答: 1
・正答の理由: この記事は、プロジェクトウォショーが言語獲得理論、特に子供たちがどのように言語を習得するかに関する理解に与える意味を中心に展開しています。「This project was an attempt to teach a form of human language, namely American Sign Language, or ASL, to a chimpanzee named Washoe.」という文は、プロジェクトの目的を説明しており、この研究が人間の言語の起源と子供たちの言語獲得過程の理解に寄与する可能性があることを示しています。
・不正解の理由:
2: 著者はチョムスキーの理論を支持しているわけではなく、批判的な視点から検討しています。
3: 「普遍文法仮説の重要性」は記事の中心的なテーマではありません。むしろ、普遍文法の概念に対する批判的な検討が行われています。
4: 記事はアメリカ手話と進化論に関する理論を直接的に扱っているわけではなく、言語獲得の過程とその進化的背景に焦点を当てています。
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