慶應義塾大学 看護医療学部 AO入試 志望理由書 提出例(杉山 大典研究会向け) 

■ 議論の整理・・・

近年、高齢者人口の増加と生活習慣の変化により、生活習慣病の有病者及び予備軍が増加が増加している。生活習慣病とは運動習慣や食生活、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣によって引き起こされる病気を指す。例えば、日本における糖尿病の有病者は約740万人、高血圧症の有病者は3,100万人存在すると言われている。特に、糖尿病は5年間で有病者・予備軍を合わせて1.2倍の増加をしている。※1※2貴学の論文では公衆衛生学の観点から、生活習慣病を研究されている。論文※1では血圧レベルに応じた脳卒中および冠状動脈性心臓病による死亡の生涯リスクを研究されている。また、論文※2では脂肪肝の指数から糖尿病の発症を予測している。

■ 問題発見・・・

有病者・予備軍の人口が増加傾向にある生活習慣病に対して、看護師ができることは何であろうか。

■ 論証・・・

生活習慣を改善し、定期的に健康診断することが有用である。、2008年から特定健診・特定保健指導の制度がスタートし、40~74歳までの公的医療保険加入者全員が対象となっている。保健師(看護師)が腹囲の測定およびBMI指数の算出を行い、基準値を超えた場合は血圧、脂質、血糖、喫煙習慣の有無に基づいて、リスク分類し、保健指導する。疫学・生物統計学の知識があれば、より論理的に分かりやすく患者に伝えることができる。日本人の死因のうち、約6割が生活習慣病に関連していることを伝えれば、患者は自分自身の問題として認識できる。具体的に、適度な食事・運動、禁煙のアドバイスをするべきである。適度な運動は、総死亡、虚血性心疾患、高血圧、糖尿病、肥満、骨粗鬆症、結腸がんなどの罹患率や死亡率の低下、また、精神的健康や生活の質の向上に効果をもたらすことが認められている。また、食の欧米化により動物性たんぱく質や脂質の摂取増加したことで、がん、心疾患、脳卒中、糖尿病等の生活習慣病の増加につながったと言われている。また、喫煙は、肺がんだけでなく他臓器がんや、虚血性心疾患、脳血管疾患などのリスクになるという報告もある。

 

■ 結論・・・

以上を踏まえて、私はただ生活習慣の改善を指導するだけでなく、公衆衛生学的にエビデンスのあるデータを提示することで、患者の意識改善にも取り組むべきであると考える。

■ 結論の吟味・・・

杉山 大典教授に師事することで、様々な観点から主に生活習慣病に関する公衆衛生学を学ぶことができると考える。私は疫学・生物統計学を研究するためには慶應義塾大学看護医療学部が最も適していると考え、入学を志望している。

 

※1 Satoh M, Ohkubo T, Asayama K, Murakami Y, Sugiyama D, Yamada M, Saitoh S, Sakata K, Irie F, Sairenchi T, Ishikawa S, Kiyama M, Ohnishi H, Miura K, Imai Y, Ueshima H, Okamura T; EPOCH-JAPAN Research Group. Hypertension. 2019;73(1):52-59.

 

※2Hirata A, Sugiyama D, Kuwabara K, Hirata T, Tsutatani H, Funamoto M, Watanabe K, Miyamatsu N, Okamura T. Fatty liver index predicts incident diabetes in a Japanese general population with and without impaired fasting glucose. Hepatol Res. 2018;48(9):708-716.

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