慶應義塾大学 看護医療学部 AO入試 志望理由書 提出例(金子 仁子研究会向け)

■ 議論の整理・・・

近年、日本においては少子化や核家族化が進んでいる。それにより、地域社会の関係の希薄化を招いている。また、女性の地位向上に伴い、女性の社会進出が進み、子どもを生み育てる環境は大きく変化している。実際、現代の若い母親は地域との結びつきが薄く,また実母は遠方に住んでいることが多く、身近にアドバイスしてくれる人や相談できる人も少ないケースも見受けられる。この場合、孤立した状態で育児を行なわざるを得ない。貴学の論文※では、インターネットを利用し、子育てを疑似体験することで、子育て支援をする研究をしている。

■ 問題発見・・・

では、保健師をはじめ保健所はどのように子育てを支援していけば、子どもを産み育てる環境を改善できるのだろうか。

■ 論証・・・

私は、妊婦一人一人に専任の保健師をあてがって、妊娠期から就学前まで包括的なケアを提供するべきだと考える。そうすることで、産前・産後・子育てを切れ目なく支援できる。同じ保健師が産前からコミュニケーションを重ね、子ども家族との信頼関係を築き、それぞれの家庭に適した支援を行う。信頼関係があれば、子育てや子どもの発達、家族関係、就業や家計などの心配事をため込まずに、相談できる窓口になりうる。必要に応じて、医療機関やデイケアや学校との調整役を行うことも想定できる。無論、この制度にはコストがかさむが、少子高齢化が進む現代日本には必要であると考える。この制度の下、乳幼児期に健全でかつ安定的発達ができた子どもは、成人後も健康でいられる可能性が高く、医療費削減や節税につながると考えられる。

■ 結論・・・

そこで、子育て支援制度として、専任保健師制度を提案する。子育ての孤独感や閉塞感を軽減し、よりよい環境を作ることができる。そして、子育てへの不安感が減り、少子高齢化に歯止めをかけることができると考える。

■ 結論の吟味・・・

子育ての社会的な孤立や家庭内の暴力など個人の問題ととらえがちになることを地域や国の健康問題としてとらえなおすことで、新たな問題解決ができないかを検討を行う金子 仁子教授に師事することで、保健師として子育て支援していく制度や方法を研究できると考える。したがって、子育て支援の研究のためには慶應義塾大学看護医療学部が最も適していると考えれ、入学を志望している。

 

※金子 仁子.(2010)「青年期を対象とした子育て学習支援プログラムの開発」『KEIO SFC JOURNAL Vol.9 No.2』   9(2) 39-50

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