早稲田大学 人間科学部 AO入試 志望理由書 提出例(原智章研究室向け)

  • 議論の整理

国連により採択されたSDGsはあらゆる人間が豊かさと平和を享受できる社会の「開発」を掲げているが、その対象として文化的環境も例外ではない。むしろ、このような「先進国」によって設定された目標は一方的な価値観の押し付けに終わる例も少なくなく、文化を扱う際にはマイノリティの視座にも立った慎重な議論が必要である。文化人類学ではエスノグラフィー調査によって、多様な民族の文化を詳細に記述してきたが、これからはより応用性の高い段階へと歩を進め、少数民族のエスニシティの持続と活性化についての具体的な方策を探っていく必要があると考える。

  • 問題発見

多民族社会におけるマイノリティの文化的アイデンティティの表出としてしばしば用いられるのは、演劇や舞踊などの芸能である。芸能には自文化の理解と継承という内向きの側面と、他の民族集団との友好な関係を築くための手段としての外向きの側面があると考えられるが、これまでの研究では、前者と比較して後者は十分に検討されているわけではないといえる。そこで、多民族社会における芸能が民族間でどのように受容され、それが少数民族のニッチ獲得にどう繋がっていったのかを個別事例的に調査できないだろうか。

  • 論証

多民族社会の代表例として挙げられるのはハワイである。ハワイでは19世紀から20世紀にかけて多くの移民が移り住み、それぞれがエスニック組織を創設した。その中でも、沖縄系コミュニティは今日においても活発な活動を続けており、人類学的に見ても興味深い集団である。本研究では沖縄系コミュニティを対象にし、彼らの芸能の一つであるエイサーがハワイ社会の中でどのように地位を獲得していったのかを詳細に検討したい。

  • 結論

本研究では異なる民族間の文化的衝突の悲劇的結果である、マイノリティ文化の消失を回避する為の方策について新たな知見を与えることが期待できる。

  • 結論の吟味

上記研究を行うにあたって、環境人類学の視点から文化的環境の「開発」の方向性について多くの示唆を与える事例研究を行ってきた原教授のもとで学ぶことを強く希望する。また、教授からはエスノグラフィー研究者としての正しい在り方も積極的に学びたいと考えている。

参考文献

遠藤美奈 (2011)「戦前のハワイにおける「琉球盆踊」の歴史 -マウイ島内での継承とその背景について-」『移民研究』7, 25-42

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