議論の整理・・・モーセと言えば、旧約聖書に登場する重要な預言者で、「出エジプト記」で有名である。「出エジプト記」では、モーセが、エジプトに囚われていたイスラエル人を率いてカナンの地に移住したことが伝えられている。モーセによってヤハウェの絶体神としての地位が確立したと言われており、モーセがユダヤ教の成立過程において非常に重要な人物であることは論を待たない。
問題発見・・・しかし、現代エジプトのキリスト教であるコプト教でのモーセの扱いに関する研究は存在しない。
論証・・・これは極めて重大な点を見逃している。コプト教が、自らのエジプト人としての民族的アイディンティティとモーセに責め苦を与えたこととの関係をどう認識しているかに関わってくるからである。自らの信仰する宗教での聖人を自らの祖先が迫害したとあれば、心中穏やかではいられないはずである。
結論・・・そこで私は、コプト教でのモーセの扱いについて研究したい。
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