塾長: 今回は、慶應義塾大学SFCに見事合格された生徒さんにお話を伺います。合格おめでとうございます!…といっても、まずは合格体験記の冒頭で「体験記なんて参考にならない」と書かれていましたね(笑)。
合格者: ありがとうございます。そうですね(笑)。基本的に合格体験記って、偶然うまくいった人が結果論でいいように書いている側面があると思うんです。本当は失敗談の方が他人にとって活かせるヒントが多い気がします。 ただ、今回はせっかく依頼されたので、僕なりに「なぜ受かったのか」という分析と、ポイントを絞ってお話しできればと思います。
大学2年、ダンスと音楽に明け暮れた日々に感じた「違和感」
塾長: そもそも、大学2年生からの再受験という形でしたよね。きっかけは何だったんですか?
合格者: 当時通っていた大学にフィットしていない感覚があったんです。講義には出ずに、ダンスをしたり音楽を作ったりしていました。「ここで4年間過ごすのはつまらないな」と感じていて。 自分が将来何をするにせよ、もっと面白くて自由な環境、つまりSFCで時間を過ごしたいと思ったのがきっかけです。
塾長: なるほど。それでSFC対策の情報源として毎日学習会を見つけてくれたわけですね。入会されたのは12月中旬でしたが、当時の学習状況はどうでしたか?
合格者: 当初は「2日に1回過去問を解いて添削を受ける」というプランだったんですが…正直に言うと、僕は寝るのが好きだし、受験勉強自体が好きではなかったので、12月や1月は添削を休んだり、同じ答案を何度も提出したりしていました(笑)。
実質の勉強期間はわずか10日。「寝ること」も戦略の一部
塾長: かなりマイペースなスタートだったんですね(笑)。エンジンがかかったのはいつ頃ですか?
合格者: さすがに2月に入って「そろそろ対策を打たないと」と思いました。 そこからやったことはシンプルです。
- 英語の単語帳1冊
- 小論文の過去問(各学部5年分)
- 英語の過去問(1年分)
- 寝ること
この4つだけです。おそらく、実質的な勉強期間は10日間ほどでした。
塾長: 10日間!しかも「寝ること」がリストに入っているのが面白いですね。
合格者: 自分にとって、今のレベルから合格に必要なことを割り出した結果、それが最短ルートだったんです。受験前日の夜も、SFCのアドミッションポリシーを読んで、小論文の過去問を数年分目でさらって、あとは寝ました。
英語対策:映画や音楽で培った「素地」と最低限の「補給」
塾長: SFCの英語は難しいと言われますが、その短期間でどう対応したんですか?
合格者: まず、過去問と合格最低点を見比べて「どれくらいできればいいか」を割り出しました。SFCの英語は慶應で一番難しいとも言われますが、満点を取る必要はない。合格最低点さえ越えればいいわけです。 僕は普段から英語で映画を観たり音楽を聴いたりしていたので、大量の英文を読むこと自体にはストレスがありませんでした。自分に足りていないのは「単語力」だけだと分析したので、そこだけを詰め込みました。
塾長: 「何が足りないか」を見極める力がすごいですね。
合格者: 残り時間が2、3週間しかなかったので、「今一番ヤバいのは何か」「一番足りてないのは何か」を常に考えていました。必要なものを、必要な分だけ、最低限補充する。それが僕の戦い方でした。
小論文対策:アドミッションポリシーと「設問要求」への応答
塾長: 小論文についてはどう考えていましたか?
合格者: まずは学部のカラー(特色)を捉えること。そして何より「問題文の設問要求にしっかりと答えること」に尽きると思います。 採点者が何を見たいのか、毎年どんな問題が出ているのか、そのイメージを捉えるために過去問を使いました。あとは、自分の文章が他人に伝わるレベルになっているかの確認ですね。 日頃から世の中に対して問題意識を持って、自分なりに考えていれば対応できると思います。
後輩へのメッセージ:量や時間ではなく「精度の高い現状分析」を
塾長: 最後に、これからSFCを目指す受験生にアドバイスをお願いします。
合格者: 僕の場合、必要だったのは「勉強量」や「時間」ではなく、「結果を出すのに最低限必要なことを、一番効率よくやること」でした。
英語にしても小論文にしても、まずは過去問を解いてみてください。そこでミスをした原因が、知識不足なのか、スピードなのか、思考の流れなのか。人によって違うはずです。 「試験を通るのに必要なこと」と「自分の現在のレベル」をできるだけ正確に割り出して、そのギャップを要領よく埋めていく。それができれば、期間が短くても合格できると思います。
塾長: 徹底した合理性と自己分析、非常に参考になりました。キャンパスライフ、存分に楽しんでください!















コメントを残す