慶應SFC 1995年 総合政策学部 英語 大問2 内容一致解説

[1] According to the article, the author suggests that 

  1. the study of argumentation should be restricted to the field of rhetoric. 
  2. modern psychological theories can account for the mental processes of argumentation. 
  3. it is necessary to develop a new psychological framework to handle the issue of argumentation.

 

・正答 : 3  

・正答の理由 : 文章は、性差別的な社会では、女性が男性と比較して社会的に有価な資源へのアクセスが劣っており、その劣位がイデオロギーによって正当化されている状況を性差別と呼ぶことを述べています。「女性が社会的に価値ある資源へのアクセスにおいて男性に比べて不利であり、その優位なイデオロギーがそのような不利を説明し正当化する場合、私たちはその状況を性差別と呼びます。」との記述がこれを支持しています。

・不正解の理由:  

1 : 男性が女性よりも価値ある社会的資源へのアクセスが大きいという事実だけでは、性差別の定義を完全には説明していません。性差別は、そのような不平等が正当化される文化的・イデオロギー的背景も含めて考えられるべきです。  

2 : 宗教的および/または世俗的イデオロギーが女性を男性より劣っていると定義することは、性差別の一側面を表していますが、この選択肢だけでは性差別の全体像を捉えるには不十分です。

 

[2] Referring to the game metaphor, the author seems to agree that 

  1. rules are formulated only slowly, and are not subject to sudden, troublesome changes. 
  2. the slow process of rule-formulation does not hold true of all sports, as illustrated by some modern sports. 
  3. the issue of how rules are formulated remains a mystery since it resembles biological evolution.

 

・正答 : 3  

・正答の理由 : 性差別がほとんど存在しない、または存在しない社会は、技術的に単純で余剰生産を行わない社会(採集・狩猟および園芸社会)であることが指摘されています。これらの社会では女性の生産的役割が集団にとって中心的であり、通常、食料の40%から80%を提供しています。このような社会では、性差別は最小限であるか存在しないとされ、「技術的に単純で、余剰を生産しない社会では、女性の生産的役割が通常、集団にとって中心的であるため、性差別は最小限に抑えられるか存在しない。」との記述がこれを支持します。

・不正解の理由:  

1 : 産業技術社会では、性差別が存在しないわけではありません。技術の複雑さや経済形態によって、女性の地位は異なる可能性がありますが、自動的に性差別が少ないとは限りません。  

2 : 農業牧畜社会では、実際には性差別が最も極端であることが多く、女性の社会経済的不利が一般的です。

 

[3] How is the relationship between rules and arguments described in this article? 

  1. Rules are formed independently of arguments. 
  2. The nature of rules determines the nature of arguments. 
  3. Rules and arguments operate reciprocally.

 

・正答 : 2  

・正答の理由 : 文章によると、性差別が最も極端であるとされる社会は農業牧畜社会です。これは、「世界の大宗教が発展した農業または農業と牧畜の混合社会において、最も極端な女性の社会経済的不利が一般的に見られる。」との記述がこれを支持しています。

・不正解の理由:  

1 : 産業技術社会では、性差別が存在するものの、農業牧畜社会ほど極端ではない可能性が高いです。  

3 : 採集・狩猟および園芸社会では、性差別が最小限または存在しないとされています。

 

[4] In the early stages of

  1. codify how rugby should be played properly. 
  2. set up procedures to settle disputed points. 
  3. make sure that the game would be interesting. 

 

・正答 : 1  

・正答の理由 : 極度に性差別的な社会において、女性の性的な行動を男性よりもはるかに厳しく制御する理由は、「適切な」父性を確実にするためです。これは、財産が父から息子へと世代を超えて伝えられることと関連しています。「これは、財産が父から息子へと世代を超えて正しく伝えられることを保証するために行われる。」との記述がこれを支持しています。

・不正解の理由:  

2 : 女性の極端な性的な行動を制御する理由として、「女性の極端な性的な行動を制御するため」という理由は、性差別的社会における性の二重基準を説明する際の一側面に過ぎません。  

3 : 宗教的要件として女性を隔離し保護することが挙げられていますが、これは財産の世代間伝達を確実にするための直接的な理由ではありません。

 

[5] How does the author probably view ‘the continual monitoring of rules’?

  1. It is a good decision­making process and yet, ideally, rules should be fixed to avoid unnecessary disputes. 
  2. It is inevitable and, in fact, necessary in order to make the game interesting. 
  3. It could be stopped if disputes among the administrators end up with a rational consensus. 

 

・正答 : 3  

・正答の理由 : 「女性の性を抑圧しようとする試みにおいて、女性が性的対象とされるという皮肉」についての記述では、意図と結果の間の矛盾が強調されています。女性の性を抑圧することが意図されているにもかかわらず、その結果女性が性的対象として扱われるという皮肉が生じます。「抑圧の側面が取り除かれたとしても、物象化はすぐには消えない」という点が、この矛盾を強調しています。

・不正解の理由:  

1 : 性と性的行動の間の対比は、意図と結果の矛盾を直接的に説明するものではありません。  

2 : 広告とポルノグラフィの間の対比も、女性の性の抑圧とその結果生じる皮肉を直接的に説明するものではありません。

 

[6] What does the contrast of ‘Leg Theory’ and ‘Bodyline’ suggest in this article? 

  1. One can use any expression to describe a situation in order to win the argument. ­ 
  2. The wordings, which reflect one’s interpretation of an issue, can solve a problem. 
  3. The focus of the on­going dispute can be easily changed depending on the terms to be used. 

 

・正答 : 1

・正答の理由 : 文章は、「Leg Theory」と「Bodyline」という用語の選択が議論の焦点を変えることができると示唆しています。英国人は中立的でさえ学術的な「Leg Theory」という用語を使い、戦術を指すのに対し、オーストラリア人は彼らが不公平で危険だと感じた戦術に対する憤りを表現するために「Bodyline」という用語を使っています。これにより、同じ戦術に対する解釈がどのように異なるか、そしてそれが議論の焦点を変えることができるかが示されます。「英国人は…「Leg Theory」…オーストラリア人は…「Bodyline」と呼ぶことを選んだ」との記述がこれを支持しています。

・不正解の理由:

2: 文章は、表現が問題を解決することができるとは述べていません。焦点は、用語の選択が議論の性質を変えることができるという点にあります。

3: 議論の焦点が用語の使用によって簡単に変わることができるという事実を示していますが、それが「簡単に」変わるとは述べていないため、この選択肢は間違っています。焦点は、用語の選択が議論にどのように影響を与えるかに関するものです。

 

[7] The main point of introducing Plato’s Republic in this article is to show that 

  1. people obey the state’s rationally founded laws without dispute in an ideal republic. 
  2. even in an ideal republic, lawmaking is inevitable and never free from argumentation. 
  3. laws on important matters force people to spend a great deal of time working on their details.

 

・正答 : 2

・正答の理由 : 「プラトンの『国家』を引用する主な目的は、法制作と議論の間の密接な関連を示すことです。理想的な共和国では、市民が国家の合理的に基づいた法律を無論のうちに従うと考えられていますが、実際には、法律が作られるのは議論からであり、しばしばさらなる議論を引き起こします。「理想的な共和国では…しかし、細かい問題について法律を制定すると…市民が詳細な規制を作成し修正することに全ての時間を費やす結果になります」との記述がこれを支持しています。

・不正解の理由:

1: プラトンの『国家』が理想的な共和国では人々が州の合理的に基づいた法律に異議なく従うことを望んでいることは事実ですが、本文の主旨は法律作成と議論の間の関連を強調することにあります。

3: 法律が重要な問題についてのみ制定されるべきであるという点を挙げていますが、この選択肢は本文の主旨を反映していません。重要なのは、法律が議論から生まれるという点です。

 

[8] According to the article, how did Sextus Empiricus characterize ‘the barbarians’?

  1. The barbarians do not use rhetorical argumentation and, hence, abide by the existing laws without major changes. 
  2. The barbarians find it hard to obtain the harmonious order because there are no rhetoricians among them.
  3. The barbarians make laws just as precise as those governing modern bat and ball games. 

 

・正答 : 1

・正答の理由 : セクストゥス・エンピリクスは、「野蛮人」が修辞学を使わず、したがって存在する法律に主要な変更なしに従うと特徴づけています。これは、修辞学が議論を引き起こし、法律の日常的な変更につながるという観点からです。「野蛮人の間では修辞学者がおらず、法律は変更されず一般的に従われているが、修辞学を修めた人々の間では、アテネ人の場合のように、毎日変更されている」との記述がこれを支持しています。

・不正解の理由:

2: 「野蛮人」が調和の秩序を得るのが難しいとは述べられていません。重点は、彼らが修辞学を使わないため、法律に大きな変更がないという点にあります。

3: 「野蛮人」が法律を現代のバットとボールのゲームを支配する法律と同じ精度で符号化したとは述べられていません。焦点は、彼らが修辞学を使わないことによって法律が安定しているという点にあります。

 

[9] Of the following descriptions of the Talmud, which is most relevant to the conclusion in this article? 

  1. The Talmud codifies orthodox Jew’s everyday behaviour, being one of the most detailed codes of behaviour ever produced. 
  2. The Talmud contains the ancient arguments made by rabbis about their interpretations of the Holy Law. 
  3. The Talmud represents a self-produced anthropology, explaining to orthodox Jews the meaning of their rituals.

 

・正答 : 2  

・正答の理由 : タルムードが古代のラビによる議論の記録であるという事実は、ルールと議論の間の密接な関係を強調しています。本文は、ルールの形成と議論のプロセスが相互に関連していることを示しており、「タルムードは、その開始ページから、その六十巻またはそのトラクタートを通じて、古代のラビたちの議論を記述している。」と述べられています。この点が、ルール形成のプロセスが議論から生じることを示す最も関連性の高い記述です。

・不正解の理由:  

1 : タルムードがオーソドックス・ユダヤ教徒の日常行動を詳細に規定していることは、ルールと議論の関係を直接的に示しているわけではありません。  

3 : タルムードが自己産出の人類学であるという記述も、ルールと議論の間の相互作用に直接関連しているわけではなく、本文の結論と直接的に結びついているわけではありません。

 

[10] Which of the following is the best paraphrase of the statement “the existence of such rules implies an off-field structure to permit the alteration of rules amidst argument and debate?” 

  1. If a game has rules for on-field play, there will inevitably be an off-field body in which these rules can be debated. 
  2. If a game has rules for on-field play, they will inevitably be changed during the course of play by arguments among the players. 
  3. If a game has rules for on-field play, spectators will inevitably disagree among themselves about the rules.

 

・正答 : 1  

・正答の理由 : 「ルールの存在は、議論と討論の中でルールを変更することを許容するオフフィールドの構造を意味する」という記述は、ルールが存在するゲームには、それらのルールを討論できるオフフィールドの機関や体制が必然的に存在することを示唆しています。この理解は、ルールと議論が相互に関連しており、ルールの変更や討論のための構造が存在する必要があることを強調します。

・不正解の理由:  

2 : プレイ中にプレイヤー間の議論によってルールが変更されるという解釈は、本文が示すルール形成のプロセスとは異なります。ルールの変更はより組織化された形で行われ、プレイヤー間の即席の議論ではなく、公式の討議を通じて行われることが示唆されています。  

3 : 観客がルールについて意見を異にするという解釈も、ルール形成と議論のプロセスには直接関係がありません。本文は、ルールの形成と変更がより公式の文脈で行われることを強調しています。

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