議論の整理
近年の日本では、少子高齢化が進んでいることにより、地方の学校の閉鎖、クラス人数の減少、学校行事の実施の難航など、マイナスの影響があらわれつつある。家族内の子どもの人数が減ったことで、塾や習い事に占める時間も増えている。社会で生きる力を育める環境がなくなったことで、将来に成人したあとに影響が出ることが心配されている。
問題発見
少子高齢化の現状を活かせるような、子どもの生育や学校教育のあり方を、どのように考えていけばいいのだろうか。少子高齢化の現状を活かした、今にふさわしい教育とは、どのような姿なのだろうか。
論証
私は、少子高齢化により、子どものコミュニケーション能力に開きが出ると考える。なぜなら、子どもの数が減ることで、多様な人間関係を築けなくなる。近年、「いじめ」が増えていることが問題視されている。子どものあいだに上下関係が生じることはありうる。しかし、子どもの人数が減ることで、やりすぎに歯止めが利かなくなり、いじめに発展することが増えているのではないのだろうか。
私は、人間関係を築く経験の少なさは、社会に出た後に影響があらわれると考える。社会にでると、納得がいかないこと、厳しい上下関係、複雑な人間関係にさらされるものである。子ども時代の経験不足から、このような多様な人間関係に対応できなくなるケースが増えてくるのではないだろうか。
結論
このような現状を打破するために、地域を巻き込んで教育環境を整えていく必要がある。地域の少子高齢化問題はすぐに解決するわけではない。そのため高齢化する地域の特性を活かして、学校教育のあり方を改革することが必須である。学校行事を住民参加型にする、住民を交えた教育カリキュラムを構築するなど、授業内容そのものを変えていくことが必要となる。
吟味
少子高齢化と一言でいっても、都市部と地方によって抱えている問題はかなり変わる。そのため地域の課題に合わせて、学校教育のあり方を議論することが、これから求められるだろう。(830文字)
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