2019年 上智大学推薦入学試験(公募制) 総合人間科学部・看護学科 小論文 解答例

議論の整理

この文章によると、人間の行動には、①~したいというような欲望、②~しなければならないという意思、③~できていないという欲望と意志の対立という、3つの要素が含まれている。ただし、人間の行動は①~③の単純な繰り返しというわけではない。人間は、行動を起こすときに、「どうしよう」と繰り返し問いかけることで意味領域に繰り返し立ち返る。この問いかけの反復を通じて人間の行動の方向性が決定されるのだ。

問題発見

「繰り返し立ち返る意味領域」は、どのように私らしさをつくっているのだろうか。日常生活のなかで、このような立ち返りはあるのだろうか。

論証

私は、ほかの人とくらべると、決してスタイルがいいとは言えない。身長は低く、どちらかというと太っている部類に入る。そこで常に、もっとスタイルがよくなりたいという欲望を抱いている。同時に、運動をしなければならない、お菓子を食べ過ぎてはならないという意思を持っている。しかしながら結果として、運動は長続きせず、ついついお菓子に手が伸びてしまう。そこで、スタイルがよくなるような生活を送れていないという葛藤を抱いている。

私は、繰り返し「どうすればいいのだろうか」と自ら問いかけ、行動を起こすものの中途半端に終わり、欲望と意志のあいだで葛藤し続けている。私は、勉強や部活については意志を貫いているが、ダイエットについてはできていない。スタイルがよくなりたいけど、そのための行動を起こせない私は、他の女性と同じ悩みを共有する盛り上げ役となっている。

結論

私は、もちろんスタイルがよくなりたいが、本当に望んでいることは、友だちと楽しく会話することである。楽しい空間を愛することが私らしいのであれば、それをつくっているのはスタイルをめぐる意味領域への立ち返りなのである。

吟味

今回は、自分のことを例に、「繰り返し立ち返る意味領域」について考察した。同じように、他人を例に分析できるのかも気になった。(809文字)

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