上智大学 文学部 新聞学科 公募制推薦入試 2018年 小論文 解答例

設問

以下のテーマについて1000字程度で作文せよ。「真実」

議論の整理→真実と事実の違い

「真実」とは何だろうか。真実とは、事実がどのようなものであるかにかかわらず、自分が信じる事柄を指す。つまり「事実」が客観的だとすると、「真実」は主観的なものであるということができるだろう。自分の関心に従って真実を追求し、それを信じるのは個人の自由であると思う。

問題発見→現代で真実を追求する際に留意することはなにか?

それでは現代社会において、「真実」を追求するにはどのような事柄に気を付けることが重要だろうか。

論証→フェイクニュースを例に

ここ数年、SNSによるフェイクニュースが問題となっている。フェイクニュースとは、広告収入を得るためにページ閲覧数を増やすために造られた、本物らしく聞こえるニュースである。たとえば、アメリカのトランプ大統領の選挙では、トランプ陣営の主張や支持者に関するフェイクニュースが多く流された。また、ほかにもフランス大統領選の際、マクロン陣営に対してマイナスの影響を与えるニュースが報道され、それに対する説明会見をマクロン陣営が行うことになった。さらにイギリスがEUを脱するとした際にも、フェイクニュースの報道により世論が混乱し、影響を与えたとされる。
このように、インターネットがインフラのように普及し、多くの個人がSNSで情報を発信できるようになった今、個人にとっての「真実」が「事実」を上回って信頼されることがある。たとえばツイッターでは、自分がフォローした人間のツイッターのみ閲覧することになるし、フェースブックでは「いいね!」をしたり、自分が頻繁に閲覧する個人のページが優先的に表示される。また、個人が自分の意見を投稿し、それによって他者の反応を得ることも非常に簡単になった。そのため、自分の興味関心が近い人間同士のコミュニティが作られ、その中で人間関係が簡潔してしまう事態になりがちである。結果として「自分にとっての真実」が「事実」と異なっても「真実」を信じている人には響かない。しかし、それは事実とは異なるため、判断を誤ったり、危険を招く可能性もあるのではないだろうか。

解決策or結論→事実を踏まえて真実を追求するべきである

インターネットが当然のコミュニケーションツールとなった今こそ、「事実」を徹底的に調べたうえで「真実」を追求していく姿勢が重要である。

解決策or結論の吟味→結論を吟味する

自分にとっては不都合で耳の痛い事実であったとしても、あえてそのような情報にアクセスし、自分で考えて消化をする時間をもつことが求められていると考える。(947文字)

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