議論の整理・・・がんは2人に1人がに罹患し、3人に1人が死亡すると言われる程身近な病気です。しかし、診断された患者にとっては、衝撃的な出来事であり、死を連想し、不安や恐怖を感じることもある。がん患者の痛みは身体的苦痛と精神的苦痛に分けられる。前者に対しては、薬物治療や神経ブロック、放射線治療で処置することが多い。後者に対しては、共感や傾聴、タッチングなどのコミュニケーションスキルを用いた関わりが重要である。貴学の論文※では、がん性疼痛緩和ケアを目的としたマッサージの活用と関連要因の検討を行っている。
問題発見・・・この論文では関連要因として検討される候補が不十分であると考える。例えば、看護師と患者の信頼関係も考慮される必要がある。
論証・・・というのも、信頼関係こそが精神的苦痛を緩和するのに重要だと考えるからである。担当歴が浅く、まだ信頼関係が築けていない状態では、患者に不安感や不快感を与える可能性がある。信頼関係があれば、マッサージを受けることで、患者は身体的にも精神的にもリラックスすることができる。しかし、信頼関係を定量的に評価することは難しい。一つの方法としては、アンケート用紙の記入が考えられる。看護師と患者の双方に実施すれば、その信頼関係はある程度評価できる。
結論・・・そこで、私は患者との信頼関係をスコアリングして、関連要因をより明確することで、がん性疼痛に対する包括的アプローチをより発展させていきたい。
結論の吟味・・・貴学ではがん性疼痛に対して、薬物治療だけでなく、様々な緩和ケアを行っている。先生に師事することで、がん性疼痛に対して、多面的なアプローチを学べると考える。したがって、これらを学ぶには慶応義塾大学看護医療学部が最も適していると考えられ、入学を志望している。
※Palliative Care Research(2010)「がん性疼痛緩和ケアを目的とした看護師によるマッサージの活用と関連要因の検討(共著) 」
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