GPA1.5でも上智大学経済学部経済学科に編入できた話

はじめに

断っておきたいのは、私にはなんの実績もアピールポイントもないということです。そして、結論を先に申し上げると、これからの受験生の皆さまにお伝えしたいアドバイスは「頑張るしかない」ということです。私は受験当時その言葉に非常に腹が立ちましたし、その理解はほとんどできていませんでしたが、この言葉は明確な真実です。その上で、私の受験を大まかに四つの項目に分けて振り返り、合格体験記とします。

私のこと

関関同立のうちの一つで、福祉を学ぶ大学三回生です。中学生ごろから熱望した第一希望の大学に大学受験のときから仮面浪人まで計5回ほど振られ、当時のAO入試で入学した今の大学に通うこととなりました。2020年、新型コロナウイルスが世界を蝕み始めたちょうどその時のことでした。外に出なくなり人と会わず、昼も夜もわからない生活が続くことで、何年も私を悩ませていた躁うつ病はさらに悪化し、いつ爆発するかもわからない時限爆弾と化しました。かなり長くなるので、詳細は省きますが、結果として爆弾は爆発し、結果が留年、そしてGPA1.5です。ただ、英語だけはずっとそこそこできました。そのおかげで今の大学に拾っていただけたわけですが、その「そこそこの英語」だけは中学時代に積み重ねた貯蓄のおかげで維持できていたに過ぎませんでした。

英語対策

編入試験に当たって、英語技能は一定以上を求められます。(受験校により異なりますのでご自身でご確認ください)足切りだけとの意見もインターネット上には多数見受けられますが、高いに越したことはありません。特に私は、なんども申し上げますがGPAが低いので英語の資格はなるべく高いスコアを提出しようと考えました。上智はご存知の通りグローバル性を謳う大学ですので、それも踏まえて出願資格よりも高いものを取れるよう努めました。結果として、TOEICはL&Rが890、S&Wが300で終わり、TOEICスコアでの出願資格には満たない結果となりました。そのため、高校1年次に取得した英語準一級を英語技能資格証明として提出しました。しかし、私は在学中の英語の単位をTOEICスコアを使って認定してもらっていたので、その事実を利用してL&R890のスコアは関連書類として添付しました。それが見てもらえたかどうかは分かりませんが。

英語対策として、最も重要なのはいかに英語脳を形成するかだと言えます。私が行った勉強は、公式問題集の反復練習(問題集は正直なんでもいいですが、公式のものがやはり便利です)に加えて、「TOIEC リスニング」などと検索し出てくる音源をただひたすら聴くことです。1日中、それ以外は聴いていませんでした。また、英英辞書の利用も非常に有効です。かなり時間を要しますが、ぐんと語彙力が伸びます。また、圧倒的に「英語脳」になります。要するに、無理にでもならざるを得ない状況に追い込むのです。英語脳がなぜそんなに必要要素となるかと言うと、時間配分のかなり難しいTOEICでは英語⇄日本語の変換に掛かる時間は非常にもったいないからです。加えて、試験当日の時間配分には注意しましょう。インターネット上では、オススメの時間配分がさまざまに紹介されていますが、何度も模試を時間を計って解くことで自分に合った配分を見つけることが鍵となります。はっきりと申し上げて、TOEICは“慣れ”が物を言います。

経済学対策

自己紹介でも記述したように、私は在学中の大学では福祉を学んでおり、経済学などなんの知識もなかったです。私は当時、円安の仕組みすらわからなかったのですから、他学部から経済学部への編入を志望する方にも十分に可能性があります。経済学対策に関しては、申し訳ございませんが本当に“演習量”が全てです。また、私の場合は、毎日学習会よりご紹介いただいた先生に非常による細かなご指導と、先生の継続的な進捗確認のおかげでその演習量を重ねられたのだと言えます。その中でも、数学と経済学という二軸でお話をしようと思います。

はじめに、数学ですが、受験日まで時間がないのであればひとまず経済学で使う数学知識のみおさらいするので十分です。これは、受験に向けての対策ならそれでよしとのだけなので時間があるなら高校数学(出来れば数Ⅲまで)復習しましょう。私もこれからやり直す予定です。ちなみに私は、偏微分すらまともにできませんでしたので、マセマシリーズを使用し、基礎からやり直しました。あとは、ひたすら問題を解いていればだんだんと出来るようになります。これは、本当に頑張るのみです。出来るようになるまで。

次に、経済学です。最後に使用した参考書は一通り記述しますが、これもなんの知識もなかったので、らくらくシリーズを使用し基礎中の基礎から学習しました。一通り参考書を読んだあとは、ただひたすら過去問を繰り返し解き、類題を参考書で探して演習する、のルーティーンを繰り返すだけです。ちなみに、上智は2013年〜2019年までを大体6周はしたと思います。それだけやれば、頻出分野は掴めますので、そうなれば他大の過去問から似通う問題を探して解くことも積極的に行いましょう。また、今年度の上智試験問題では計算過程の記述は不要との指示がある出題はありましたが、計算過程において使用した理論やその計算手順は詳細に論理的に説明できるよう心がけることが重要です。なぜなら、大体どこの編入でも回答用紙が大問ごとにA4一枚与えられるような形ですので、空白をなるべく無くし心象を良くすること、また記述で部分点を稼ぐことが可能だからです。

まとめとして、数学も経済学も、基礎からしっかりと学習したことが非常に役に立ったと振り返ります。これは、毎日学習会の林先生のアドバイスが的確だったと本当に感謝しています。特に、上智では今年度を含め過去にも定義を問う問題がいくつか出されており、また神戸大学や東北大学でも語彙説明問題は頻出となるので、意味のないように感じられるかもしれませんが、ひたすら参考書を読み込むことは非常に有効です。

〜使用した参考書〜

経済学・らくらくシリーズ・マセマシリーズ・マンキュー経済学・演習ミクロ、マクロ・神取ミクロ(力/技)・二神/堀マクロ・インターネット上で閲覧できるさまざまな大学の経済学過去問(志望校とは違ってもひたすらやってみることを強くお勧めします)

数学・マセマシリーズ・経済学で出る数学・必要に応じて青チャート

現代は、インターネット上に多くの文献が上がっておりますので、疑問点はひとまずYouTubeなども活用し調べると良いです。(私は、「はじめよう経済学」と「なかのミクマク経済学」にお世話になりましたし、今でも空き時間にはよく見ています。)

メンタル問題と総括

長々と書いてきましたが、はじめにも申し上げたように、編入対策は「頑張るしかない」と結論づけられます。特に、現在四年制大学に在学中の方からすると必要を迫られる受験ではないからこそ、諦めやすくもなりますし、「もうやめたい」とも思ってしまうでしょう。私も正直、受験を決めてから何度も夜中に泣きながら「もうやめてやる!」なんて言い放ったことがありました。そういったメンタル面も含めて、ただひたすら頑張り続けることを求められるのが編入、そもそも受験とはおそらくそういうものなのです。また、総合型選抜や一般受験ほど情報が得られない編入受験では、あまりに不安要素が見つけやすいため、不安や焦りゆえに諦めてしまいそうになります。誰だって不合格は怖いですからね。それでも、言いたいのは「GPA1.5だって受かることができた」という事実です。努力は必ず報われるという言葉を私は信じていませんが、努力を続ける、頑張るということは長期的視点を持ったとき望んだ形でなくとも何かしらの意味となって自分自身の人生のために寄与することとなります。ましてや、今編入を志して今これをここまで読んでいるということは、何かしら現状に不満があって、変化を求めているのでしょうから、それならひたすら頑張ってみるしかないのです。それはあまりにしんどく苦痛を強いられますが、毎日学習会では文字通り毎日自分のためだけに時間を割いて合格への道筋を導いてくださる環境がありますので、ひとまず毎日“頑張っていきましょう”。これは気休め程度に聞いて欲しいのですが、毎日8時間勉強しよう!とか、早起きすれば効率が上がる!とか、そんなことを提唱する記事はこの世に溢れかえっていますが、苦手なら別にそんなやり方しなくたって結果は出ます。私は、「あと一問だけ解いたら寝よう」とか「あと10分だけやって解けないなら明日しよう」とか、そんな繰り返しでした。それでいいから、頑張る、ということを自分なりに続けていって欲しいです。

非常に長くなりましたが、毎日学習会の先生方への心からの感謝の気持ちを込めて、この合格体験記は以上とさせていただきます。これから、上智でなくとも編入を志す全ての受験生の皆さまの合格を、ご自身にとっての有意義な学問との出会いを心よりお祈りしております。お目通しいただき誠にありがとうございました。

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