問2(300字) (30/200)
議論の整理
共通の前提……電子テキストの性質(10/30) 、主語・対象語・動詞抜け、漢字間違い、送り仮名間違い(各-1)、論理飛躍各-1
電子テキストは、B-1にあるように出版側にとっては更新・流通・分析などが容易、利用者側にとっては検索・操作・別のテキストへの変換が容易という性質がある。
それぞれの相違点……電子テキストの長所(10/30)と短所(10/30) 、主語・対象語・動詞抜け、漢字間違い、送り仮名間違い(各-1)、論理飛躍各-1
こうした電子テキストの長所としては、B-1,B-3にあるように出版側にとっては表現の自由が保証されること、利用者側にとっては検索や引用などが容易という側面がある。一方短所としては、B-2,B-3にあるように出典が不明なテキストや校正を受けていないテキストの氾濫がある。
電子テキストは、B-1にあるように出版側にとっては更新・流通・分析などが容易、利用者側にとっては検索・操作・別のテキストへの変換が容易という性質がある。
こうした電子テキストの長所としては、B-1,B-3にあるように出版側にとっては表現の自由が保証されること、利用者側にとっては検索や引用などが容易という側面がある。一方短所としては、B-2,B-3にあるように出典が不明なテキストや校正を受けていないテキストの氾濫がある。このようなテキストが「学問の探求を破壊する言語の地雷」として機能しうるのだ。
(234字)
問1(500字) (70/200)
議論の整理(5/70)……A-1,A-2,A-3の要約
それぞれかけていたら1点(書かれてないことを書く各-1)×3、3つともかけていたら+2、主語・対象語・動詞抜け、漢字間違い、送り仮名間違い(各-1)、論理飛躍-1
A-3ではその時々の強国の言語が普遍語として扱われた歴史をまとめている。A-2では、普遍語による図書館は、その他の言語による図書館とは異なり世界中の人々が出入りする図書館であるとしている。A-1では、こうした図書館がインターネット上に出現しようとしていることを紹介している。
問題発見(5/70)……将来の電子的図書館が日本語に与える影響
かけてれば5点、主語・対象語・動詞抜け、漢字間違い、送り仮名間違い(各-1)
ここで、そうした電子図書館が日本語に与える影響について考えたい。
論証(50/70)……論証
書かれていれば10点、新規性があれば30点(この場合は演繹法を用いているので新規性がある規範、新規性がある具体例、新規性があるあてはめを書けていればそれぞれ各10点とする)、緻密性(納得できる要素がある)10点、主語・対象語・動詞抜け、漢字間違い、送り仮名間違い(各-1)
まず、資料A-3を参考にすると、その時々の強国の言語が普遍語になるという規範が存在することが分かる。ここで、少なくとも2050年までにはアメリカのGDPを中国のGDPが追い越す可能性が高いことを考えると、今後の強国は中国であり、今後の普遍語は中国語になる可能性が高いことが考えられる。すると、日本語の影響力は言語的な距離が遠い英語が普遍語となる場合には減るが、言語的な距離が近い中国語の場合はむしろ世界的に増してくると考えられる。実際、私が上海や台湾に行った時に「の」という日本語が、我々がアパレルブランド名にフランス語の「de」を使うような形で大流行していた。
結論(5/70)……逆張り(日本語が滅びる→日本語が影響力を増す、変わらない)
かけていれば1点、逆張りなら4点、主語・対象語・動詞抜け、漢字間違い、送り仮名間違い(各-1)
このように日本語が中国語を合わさったピジン日本語とでも言うべき日本語が普遍語として、電子図書館などを着火点として世界を席巻する可能性は十分考えられる。
吟味(5/70)……予測の現実性
他の予測との比較、利害関係者検討などなにかしら書かれていれば1、新規性があれば2、緻密性(納得できる要素がある)があれば2
多くの論考は、電子図書館について考える時英語の普及と併せて論考することが多いが、そもそも今後強国になることが予想される中国は大陸であり、伝統的に英語を話すことを好まない人々で構成されている。そのことから中国語が普遍語になり、電子図書館を着火点として日本語も中国語とともに世界に対する影響を大きくしていく可能性は十分考えられる。
A-3ではその時々の強国の言語が普遍語として扱われた歴史をまとめている。A-2では、普遍語による図書館は、その他の言語による図書館とは異なり世界中の人々が出入りする図書館であるとしている。A-1では、こうした図書館がインターネット上に出現しようとしていることを紹介している。
ここで、そうした電子図書館が日本語に与える影響について考えたい。
まず、資料A-3を参考にすると、その時々の強国の言語が普遍語になるという規範が存在することが分かる。ここで、少なくとも2050年までにはアメリカのGDPを中国のGDPが追い越す可能性が高いことを考えると、今後の強国は中国であり、今後の普遍語は中国語になる可能性が高いことが考えられる。すると、言語的な距離が近い中国語の場合はむしろ世界的に増してくると考えられる。実際、私が上海や台湾に行った時に「の」という日本語が、我々がアパレルブランド名にフランス語の「de」を使うような形で大流行していた。
このように日本語が中国語を合わさったピジン日本語とでも言うべき日本語が普遍語として、電子図書館などを着火点として世界を席巻する可能性は十分考えられる。
(475字)
問3(700字)(100/200)
議論の整理(5/100)……A,Bを総合して要約
書けていれば5(Aが書けていれば2、Bが書けていれば2、どちらも書けていれば+1)、主語・対象語・動詞抜け、漢字間違い、送り仮名間違い(各-1)
資料A-1,A-2,A-3にあるようにスキャニングと検索エンジンの技術が、全世界的な電子図書館を可能にしてきている。そうした中で、資料B-1,B-2,B-3で指摘されているようにコピーの容易さから出所がわからないテキストの氾濫することを懸念する声もある。
問題発見(5/100)……電子図書館をどのように使うのが望ましくないか
書けていれば5、主語・対象語・動詞抜け、漢字間違い、送り仮名間違い(各-1)
ここで、大学生にとって電子図書館をどのように使うのが望ましくないかについて考えたい。大学生にとってもっとも望ましくない電子図書館の使い方は、論文の無断利用である。学術の世界ではどこからどこまでが他の研究者が考えたことで、どこから先が自ら考えたことかを明確に整理することが求められる。
論証(80/100)……望ましくない使い方が起こる理由
原因分析A→B→C→D各20点、書けていれば各5点、新規性があれば各10点、緻密性(考えていることに納得できる要素がある)各5点、主語・対象語・動詞抜け、漢字間違い、送り仮名間違い(各-1)
しかし、全世界的かつ電子的な図書館はそうしたモラルをしばしば形骸化する。なぜなら、私達は主に英語で書かれた論文を日本語化する中で、どこからどこまでが自分の考えたことで、どこからどこまでが論文で書かれていたことかがしばしば曖昧になることがあるからだ。このようなことが起こりうる理由としては、私達が自ら考えていると自分では認識している考えは、それまでの多くのインプットの焼き直しに過ぎないことがままあるからだ。こうした傾向を自覚していないことが無断利用の元凶としてはある。近年では、日本語で書かれた論文については無断引用を発見するソフトも登場しているが、英語で書かれたものを日本語に訳した場合、それも直訳ではなくしばしば類義語などを使いながらそのアイディアを書き記した場合には追うことが難しい現状がある。
結論(5/100)……望ましい使い方
書けていれば5、主語・対象語・動詞抜け、漢字間違い、送り仮名間違い(各-1)
こうした現状を踏まえると、主要な英語の論文をOCRでテキスト化した上で、日本語訳し、かつ各単語については日本語類義語辞典を活用してさまざまな類義語を検討し、類義語も含めた各単語が似たような順序で書かれているテキストについては出典を明確にせずに論文を無断利用しているのかを検討すべきである。
吟味(5/100)……他の解決策との比較、利害関係者検討
書けていれば5、主語・対象語・動詞抜け、漢字間違い、送り仮名間違い(各-1)
こうした解決策は従来型の論文無断引用発見ソフトウェアよりも、無自覚な無断利用を防ぐ点で優れていると言えるだろう。また、指導教官などの人的コストを削減する上でも有用だと考えられる。
資料A-1,A-2,A-3にあるようにスキャニングと検索エンジンの技術が、全世界的な電子図書館を可能にしてきている。そうした中で、資料B-1,B-2,B-3で指摘されているようにコピーの容易さから出所がわからないテキストの氾濫することを懸念する声もある。
大学生にとってもっとも望ましくない電子図書館の使い方は、論文の無断利用である。
しかし、全世界的かつ電子的な図書館はそうしたモラルをしばしば形骸化する。なぜなら、私達は主に英語で書かれた論文を日本語化する中で、どこからどこまでが自分の考えたことで、どこからどこまでが論文で書かれていたことかがしばしば曖昧になることがあるからだ。このようなことが起こりうる理由としては、私達が自ら考えていると自分では認識している考えは、それまでの多くのインプットの焼き直しに過ぎないことがままあるからだ。こうした傾向を自覚していないことが無断利用の元凶としてはある。近年では、日本語で書かれた論文については無断引用を発見するソフトも登場しているが、英語で書かれたものを日本語に訳した場合、それも直訳ではなくしばしば類義語などを使いながらそのアイディアを書き記した場合には追うことが難しい現状がある。
こうした現状を踏まえると、主要な英語の論文を機械翻訳で日本語訳し、類義語も含めた各単語が似たような順序で書かれているテキストについては出典を明確にせずに論文を無断利用しているのかを検討すべきである。A-2では機械翻訳の不可能性に触れているが、少なくとも単語の並びから類似論文を探す上では有用だろう。また、こうした解決策は従来型の不正発見ソフトウェアよりも、無自覚な無断利用を防ぐ点で優れていると言えるだろう。
(698文字)
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