慶應義塾大学SFC 環境情報学部 2016年 小論文 解説

環境情報学部 2016年

[解説]

問題1
……このようなタイトル付け問題については、さほど点数に影響するわけではないので、時間を掛けずに解答することが大切。
具体的な解く流れとしては、
1. 課題文中の段落を抽象論と具体例に分け、抽象論の段落のみ読む。(流れ上必要であれば具体例も段落も読む)
2. 各段落の中で、結論・根拠・具体例の文のうち、根拠と具体例の文は読まないで、結論の文章だけ読む。
3. その上で適切なタイトルを決める。タイトルは主語と動詞と対象語さえ明確であればそれで良い。
問題2
……基本的には、(2)を解いた後に、(1)を書くような流れで書いたほうが良い。状況が大きく変化しているものを選び、それについて書く。4つの枠については、
1. 過去の状況
2. 過去の問題点
3. 問題点の論証
4. 根本的な原因の解決策or結論
という形で、5STEPsのなかで解決策or結論の吟味を除く4つの要素を使い、説明する形が良い。
問題3
……基本的には、議論の整理・問題発見・論証・解決策or結論・解決策or結論の吟味と書き進めるにあたって、問題発見の部分から、近い将来起こりそうな問題を提起しながら書いたほうが良い。問題発見が現在の問題について書いているものであると、解決策or結論はもうすでにある解決策or結論であることが多くなる。

[模範解答]

(共通の認識・予想する時期)

現在、電子マネーの普及により、現金を持ち歩くことが少なくなった。スマートフォンにもおサイフケータイなどのアプリを通じて、電子マネーが装備された。私の予想では、ちょうどSFCを卒業した頃、ウェアラブル端末の普及に伴って、新しい形の電子マネーが生まれると考えられる。

(問題発見)

今の電子マネーの問題点とはどのようなことであろうか。それについて少し議論を深めたい。タッチするだけでお金を支払うことができる電子マネーであるが、セキュリティーの点で問題がある。落としてしまったら、カードが止められるまで誰にでも支払いができてしまうといことだ。

(論証)

この問題の原因としては、カードに暗証番号などの対策が施されていないというところである。セキュリティー対策がついてない一つの理由としては、交通系電子マネーにパスワードをつけてしまうと、改札を通る際に時間がかかってしまい、逆効果になってしまうことである。改札を通る際にパスワードが不要な設定では、コンビニ等での支払いにのみパスワードをかけるのは魅力的でない。あくまで、電子マネーは便利に、手軽に買い物を出来るというのが魅力的な商品である。

(解決策or結論)

これらの問題点を解決するときに使われるのがウェアラブル端末である。たとえば、腕時計型端末に静脈認証システムを導入する。このシステムを使えば、認証に時間もかからない他、パスワードの盗難なども起きない。落としても、本人以外が決済をすることは出来なくなる。

(解決策or結論の吟味)

そして、従来通りタッチでの支払いの機能もつけることが出来る他、無線で決済するシステムも採用できる。この解決策or結論をもちいれば、従来電子マネーのメリットをすべて抑え、かつセキュリティ対策に万全な支払いシステムが出来上がる。私たちがSFCを卒業したとき、人々のマネーライフは、より安全で安心なものとなっていることだろう。

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