慶應義塾大学 法学部 小論文 2002年 解説

・ 問題文

以下の文章を読み、著者のいう「つるつるした もの」に対置されるあなたの言葉を選び、その 言葉を選んだ理由を述べたうえで、「つるつるしたもの」 とあなたの言葉の一つをキーワードにして自由に論じなさい。

・ 問題の解き方

 5STEPsで書いていく。

・ 模範解答

議論の整理……

「未来国家1」「未来国家2」双方において、今後現出するであろう「監視社会」について、そうした社会にふさわしい人々の管理手法を編み出している。
方法論としては、「未来国家1」が脳波操作を推しているのに対して、「未来国家2」では脳波操作がもたらす影響にも言及している。

問題発見……

こうした各人の私生活から内面に及ぶまでの監視機構には多くの問題がある。その一つとしては、こうした社会において、少人数の構成員が処罰の基準を決めることが、そもそも最も大きな問題としてある。

論証……

なぜならば、ここで、刑罰の基準などを一人の人間が決めることによる問題は容易に予想できる。まず第一に、こうした組織では後輩が育たない。処罰を決める一部の指導者の頭脳が、そのまま操作されている人間の頭脳になる。

解決策or結論……

このことは、こうした管理者の限界をも意味する。

解決策or結論の吟味……

だが一方で、この管理者の能力が極めて高い場合は、こうした独裁的・独善的なシステムは役に立つことがある。だが、それも決して長続きはしないだろう。権力は長年持っていると必ず腐敗するし、仮に権力が今の代から次の代に継承される場合、そのいずれもが優秀である可能性は極めて稀有なためである。

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