(v9f162001m0)
■設問
問1
穴埋め問題
問2
これは、議論の整理の「共通の前提」「わかりにくい言葉の言い換え」を使って解くべき問題。
問3
これは、5STEPを使って解くべき問題。
1. 議論の整理→自然を傷つけることで創造が存在している
2. 問題発見→自然を傷つけている意識が持ちにくくなっている
3. 論証→インターネットやIT技術の発展
4. 結果→我々の表出には自然破壊が前提となっていることは軽視できない
5. 結果の吟味→人類の技術発展の背後には自然破壊がある点を忘れてはならない
■解答
問1
①ア
②ウ
③ウ
④エ
⑤ウ
問2
表出の様態は人間の行動形態から「はなす」、「かく」、「つむ・くむ」の3つに大別される。「はなす」は、自然界には変形を加えないで実現される行為である。一方で、「かく」とは、目に見える形で自然界にマイナスの変形を加える表出行為であり、「つむ・くむ」は、自然界にプラスの変形を加える表出行為である。(146文字)
問3
1. 議論の整理→自然を傷つけることで創造が存在している
筆者は、原始的絵画に代表されるように、古代から自然をマイナスに変形する「かく」表出によって創造が存在してきていることに着目し、自然を破壊、傷つけることでしか創造が存在しえないと述べている。
2. 問題発見→自然を傷つけている意識が持ちにくくなっている
以前は書くことは大変労力がいることであり、特別な創造的な価値が認められていた。そして、書き間違えると「紙がもったいない」と感じるなど、書くことによって自然を傷つけているという感覚も意識されていたように思われる。しかし、近年では、IT技術の発展に伴い、「書く」ことの価値が損なわれてきており、ましてや自然を破壊、傷つけているという感覚は非常に持ちにくくなっているように思われる。
3. 論証→インターネットやIT技術の発展
例えば、文字は「書く」というよりもタイプライターに「打つ」方が一般的になっているし、さらに近年では、音声認識ソフトなどを利用して「話す」ことが文字として表出される技術も出現してきた。また、印刷についても、紙媒体に書かれていたものが、CDなどに保存されるように変わり、さらに現在ではネット上で保存されるように変わってきた。誰でも「かける」し、それがネット上に残されるようになってきた。同様に、芸術活動についても、IT技術の進化に伴い、その表現方法および閲覧についても様相が変わってきたと言える。しかし、これらは、自然を少しも破壊していない新たな表出方法かといえば、決してそうではない。
4. 結果→我々の表出には自然破壊が前提となっていることは軽視できない
以上のことから、技術開発にせよ、道具にせよ、電力にせよ、我々が今行っている表出形態はむしろ多くの自然へのマイナス方向での変形が前提となっており、それは軽視できない。
5. 結果の吟味→人類の技術発展の背後には自然破壊がある点を忘れてはならない
書くことの自由度が広がり、表出と自然との関わりが不明確になってきた現在においてこそ、人類の技術発展の背後には、程度の差はあれ、大なり小なり自然を傷つけているという点は忘れてはならないだろう。
筆者は、原始的絵画に代表されるように、古代から自然をマイナスに変形する「かく」表出によって創造が存在してきていることに着目し、自然を破壊、傷つけることでしか創造が存在しえないと述べている。
以前は書くことは大変労力がいることであり、特別な創造的な価値が認められていた。そして、書き間違えると「紙がもったいない」と感じるなど、書くことによって自然を傷つけているという感覚も意識されていたように思われる。しかし、近年では、IT技術の発展に伴い、「書く」ことの価値が損なわれてきており、ましてや自然を破壊、傷つけているという感覚は非常に持ちにくくなっているように思われる。例えば、文字は「書く」というよりもタイプライターに「打つ」方が一般的になっているし、さらに近年では、音声認識ソフトなどを利用して「話す」ことが文字として表出される技術も出現してきた。また、印刷についても、紙媒体に書かれていたものが、CDなどに保存されるように変わり、さらに現在ではネット上で保存されるように変わってきた。誰でも「かける」し、それがネット上に残されるようになってきた。同様に、芸術活動についても、IT技術の進化に伴い、その表現方法および閲覧についても様相が変わってきたと言える。しかし、これらは、自然を少しも破壊していない新たな表出方法かといえば、決してそうではない。
以上のことから、技術開発にせよ、道具にせよ、電力にせよ、我々が今行っている表出形態はむしろ多くの自然へのマイナス方向での変形が前提となっており、それは軽視できない。書くことの自由度が広がり、表出と自然との関わりが不明確になってきた現在においてこそ、人類の技術発展の背後には、程度の差はあれ、大なり小なり自然を傷つけているという点は忘れてはならないだろう。(750文字)
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