青山学院大学 総合文化政策学部 2014年 小論文 解答例

(v9f142001m0)

■設問

この問題は、5STEPを用いて解くべき問題。

議論の整理→若年労働者における非正規雇用比率の増加

問題発見→非正規雇用の増加の社会的問題点

論証→非正規雇用の増加の原因

解決策or結論→学生と企業とのミスマッチを防ぐ

解決策or結論の吟味→企業だけの努力ではなく、学校側の努力も必要

 

問題の(1)は議論の整理および問題発見、論証を記述し、(2)は解決策or結論および解決策or結論の吟味が該当する。

 

■解答

議論の整理→若年労働者における非正規雇用比率の増加

若年労働者の就業動向に関して、図1からは、若年者層の完全失業率は2012年時点では、落ち着いてきているように見えるが、図4からは、無業者の割合は増加しており、労働に結び付いていない若者が増えている傾向がうかがえる。また、図5からは、大卒と高卒ともに非正規雇用の増加が示されており、図6からも、男女ともに非正規雇用の比率が高くなっていることがわかる。とりわけ20歳~24歳においては、その傾向が顕著である。

問題発見→非正規雇用の増加の社会的問題点

このように若年者層における非正規雇用および無業者の増加が進めば、さらに少子化が進むと考えられるし、今後安定的に労働力を確保することが難しいということが生じ得るため、重大な問題である。

論証→非正規雇用の増加の原因

ここで、非正規雇用の増加の背景を考えてみると、不景気によって企業側が人件費の削減のため、正規雇用が抑制されている可能性があるだろう。しかし図2を見てみると、大学卒業後3年以内という短い間に離職する割合が1995年以降3割を超えて推移していることがわかる。このことから、若年層の就職前後のミスマッチが生じている可能性がある。図3の離職の理由についても20~24最では、収入が少ない、労働条件が悪い、仕事の内容に興味がもてないなど理由が上位にあがっている。こうしたミスマッチにより、早期退職してしまうと、次の転職等で不利に働いたり、非正規雇用比率の増加につながったりすることが考えられる。

解決策or結論→学生と企業とのミスマッチを防ぐ

こうした状況から考えて、若年層でのミスマッチを防ぐために、企業はただ単に就職面接を通じて条件の良い学生をとるという方法ではなく、自分の会社についてもっと学生に理解してもらうための情報や機会を提供することが有効であろう。

解決策or結論の吟味→企業だけの努力ではなく、学校側の努力も必要

また企業だけではなく大学や高校側としても、こうしたミスマッチを防ぐように、学生が自身の適性を知ることや、就職後の生活をイメージする情報を提供していく必要があるだろう。

 

 

若年労働者の就業動向に関して、図1からは、若年者層の完全失業率は2012年時点では、落ち着いてきているように見えるが、図4からは、無業者の割合は増加しており、労働に結び付いていない若者が増えている傾向がうかがえる。また、図5からは、大卒と高卒ともに非正規雇用の増加が示されており、図6からも、男女ともに非正規雇用の比率が高くなっていることがわかる。とりわけ20歳~24歳においては、その傾向が顕著である。このように若年者層における非正規雇用および無業者の増加が進めば、さらに少子化が進むと考えられるし、今後安定的に労働力を確保することが難しいということが生じ得るため、重大な問題である。ここで、非正規雇用の増加の背景を考えてみると、不景気によって企業側が人件費の削減のため、正規雇用が抑制されている可能性があるだろう。しかし図2を見てみると、大学卒業後3年以内という短い間に離職する割合が1995年以降3割を超えて推移していることがわかる。このことから、若年層の就職前後のミスマッチが生じている可能性がある。図3の離職の理由についても20~24最では、収入が少ない、労働条件が悪い、仕事の内容に興味がもてないなど理由が上位にあがっている。こうしたミスマッチにより、早期退職してしまうと、次の転職等で不利に働いたり、非正規雇用比率の増加につながったりすることが考えられる。

こうした状況から考えて、若年層でのミスマッチを防ぐために、企業はただ単に就職面接を通じて条件の良い学生をとるという方法ではなく、自分の会社についてもっと学生に理解してもらうための情報や機会を提供することが有効であろう。また企業だけではなく大学や高校側としても、こうしたミスマッチを防ぐように、学生が自身の適性を知ることや、就職後の生活をイメージする情報を提供していく必要があるだろう。(767文字)

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