青山学院大学 文学部 フランス文学科 2012年 小論文 解答例

(v9f121001m0)

■設問

問題1

穴埋め問題

 

問題2

5STEPの議論の整理の「それぞれの相違点」の応用型を使うと良い

 

問題3

これは、指定された語句を入れながら、5STEPを使って解くべき問題。

議論の整理→非対称性が際立ち、テロが誘発されている

問題発見→理不尽な非対称の状況を大多数の人に押し付けている

論証→資本主義国家として、貧富の差が加速した

結果→対話を行う必要性

結果の吟味→「文化」の尊重が対話の糸口になる

 

■解答

問題1

問題2

「氷河鼠の毛皮」は、人間が理不尽な非対称性に苦しむ動物たちに無神経であったため、動物が唯一の手段であるテロを実行に移すという物語であり、それがニューヨークで起きたテロ事件の予言のようだったから。(97文字)

問題3

議論の整理→非対称性が際立ち、テロが誘発されている

筆者は、かつての神話を持つ世界では、「人間と動物」の間は「対称な関係」が築かれており、人間の方が技術の力でまさってきてからも、神話や儀式を通して対称な関係を取り戻そうと努力していたと述べた。また、人が国家を持ったころから、富の配分の不公平さという非対称性が際立つようになり、この状況を転覆させるために今日のテロが誘発されていると考えた。

問題発見→理不尽な非対称の状況を大多数の人に押し付けている

ここで問題となるのは、豊かな暮らしを享受している我々は、そのことに無神経になっていて、他の大多数の人に理不尽な非対称の状況を押し付けてしまっているのではないかということである。

論証→資本主義国家として、貧富の差が加速した

この原因として、資本主義国家が誕生し、貧富の差という非対称的な状況が加速したことが挙げられる。資本主義においては、職業の自由や競争の自由のもと、誰でも富を得るチャンスが平等にあるように見える。こうした原理のもと、貧富の差が生じることは当たり前のこととしてみなされ、貧者や弱者に対する無頓着さを加速させている。しかし、現実的には、紛争地域の国民はもちろんだが、貧者や社会的な弱者は、富める人とは分離され、同じ土俵にすら乗っていないことの方が多い。揺るがせようのない非対称の状況に押し込められ、不公平感や、理不尽な思いを抱えると考えられる。

結果→対話を行う必要性

こうした状況を解決するには、我々は非対称の現実に対して関心を向け、少しでも対称的な関係を取り戻すための対話を行っていく必要がある。

結果の吟味→「文化」の尊重が対話の糸口になる

すでに今日の社会が抱える「文明と野蛮」問題は深刻な状況であり、今のように相手を「野蛮」と非難し、野蛮な方法で報復する方法では、両者の隔たりを深めるばかりだと考える。両者の隔たりは極めて取り返しのつかないところまで来ているが、かつて人間が誇っていた「文化」の尊重が対話の糸口となると考えられる。

 

 

筆者は、かつての神話を持つ世界では、「人間と動物」の間は「対称な関係」が築かれており、人間の方が技術の力でまさってきてからも、神話や儀式を通して対称な関係を取り戻そうと努力していたと述べた。また、人が国家を持ったころから、富の配分の不公平さという非対称性が際立つようになり、この状況を転覆させるために今日のテロが誘発されていると考えた。

ここで問題となるのは、豊かな暮らしを享受している我々は、そのことに無神経になっていて、他の大多数の人に理不尽な非対称の状況を押し付けてしまっているのではないかということである。この原因として、資本主義国家が誕生し、貧富の差という非対称的な状況が加速したことが挙げられる。資本主義においては、職業の自由や競争の自由のもと、誰でも富を得るチャンスが平等にあるように見える。こうした原理のもと、貧富の差が生じることは当たり前のこととしてみなされ、貧者や弱者に対する無頓着さを加速させている。しかし、現実的には、紛争地域の国民はもちろんだが、貧者や社会的な弱者は、富める人とは分離され、同じ土俵にすら乗っていないことの方が多い。揺るがせようのない非対称の状況に押し込められ、不公平感や、理不尽な思いを抱えると考えられる。

こうした状況を解決するには、我々は非対称の現実に対して関心を向け、少しでも対称的な関係を取り戻すための対話を行っていく必要がある。すでに今日の社会が抱える「文明と野蛮」問題は深刻な状況であり、今のように相手を「野蛮」と非難し、野蛮な方法で報復する方法では、両者の隔たりを深めるばかりだと考える。両者の隔たりは極めて取り返しのつかないところまで来ているが、かつて人間が誇っていた「文化」の尊重が対話の糸口となると考えられる。(735文字)

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