青山学院大学 文学部 フランス文学科 2015年 小論文 解答例

(v9f152001m0)

■設問

問1

穴埋め問題

 

問2

穴埋め問題

 

問3

これは議論の整理の「共通の前提」「わかりにくい言葉の言い換え」を用いて解くべき問題。

 

問4

これは、5STEPを使って解くべき問題。

1.       議論の整理→教育が市場原理にさらされていることについて

2.       問題発見→教育は順序の逆転が生じることが軽視されている

3.       論証→ノーベル賞も始める前から有用性が広く理解されているわけではない

4.       結果→教育においては多様性が重要

5.       結果の吟味→海外からの優秀な人材を招致する効果

 

■解答

問1

A=オ

B=ウ

C=イ

D=ア

問2

1=c

2=f

3=b

4=a

5=e

問3

今の子どもたちは、教育の場において自分達に教科や教育サービスの有用無用の判断ができると確信しており、教師に説明するように求める。これは、自分が購入する商品についてあらかじめ熟知し、購入に値するものかどうか判断する消費者と同じ構えである。(118文字)

問4

1.       議論の整理→教育が市場原理にさらされていることについて

筆者は、費用対効果や経済効果で教育を語ることや、子どもが市場原理にさらされることに警鐘を鳴らしている。また、教育とは、有用性や経済的価値では語ることができないプロセスであり、学び終わってはじめて自分が学んだことの有用性や意味がわかるものであると述べている。

2.       問題発見→教育は順序の逆転が生じることが軽視されている

私は、この筆者の考えに賛同する。教育の現場では、このような順序の転倒が生じるということがあまりにも軽視されているように感じるからである。

3.       論証→ノーベル賞も始める前から有用性が広く理解されているわけではない

例えば、過去のノーベル賞を振り返っても、既に研究にとりかかる前から評価されていた研究というものはない。その有用性が広く理解されなくても、研究者の地道な積み重ねによって成果が実を結ぶ。一般の人に広く有用性が実感できるには、応用研究の前の基礎研究が重要である。しかし、本来最も高度な教育機関である大学についても、貧困な子どもたちにも高等教育の機会を保障するように広まってきているが、子どもが労働者として育て上げるのに実用的な学部は拡大し、そうでない学部は淘汰されても仕方がないという考え方があたかも当然のように語られるようになってきた。また、費用対効果が明らかな研究には研究費が出るが、そうではない研究に注ぐ公費の余裕はないなど、教育にかけられる予算の削減と判断が市場原理を基に進んでいる。

4.       結果→教育においては多様性が重要

以上のことを踏まえて、教育における市場原理がこれ以上進むと、教育費をかけるべき子どもの選択や、人材の多様性の減少、長期的な研究ができなくなると考える。今一度子どもたちに学びを通じて人間的な成長を促し、多様な生き方の選択肢を増やすという教育の目的を改めて考える必要があると考える。

5.       結果の吟味→海外からの優秀な人材を招致する効果

また、このような多様な教育の充実は、海外から優秀な人材を招致するという効果もあると考える。

 

 

筆者は、費用対効果や経済効果で教育を語ることや、子どもが市場原理にさらされることに警鐘を鳴らしている。また、教育とは、有用性や経済的価値では語ることができないプロセスであり、学び終わってはじめて自分が学んだことの有用性や意味がわかるものであると述べている。

私は、この筆者の考えに賛同する。教育の現場では、このような順序の転倒が生じるということがあまりにも軽視されているように感じるからである。例えば、過去のノーベル賞を振り返っても、既に研究にとりかかる前から評価されていた研究というものはない。その有用性が広く理解されなくても、研究者の地道な積み重ねによって成果が実を結ぶ。一般の人に広く有用性が実感できるには、応用研究の前の基礎研究が重要である。しかし、本来最も高度な教育機関である大学についても、貧困な子どもたちにも高等教育の機会を保障するように広まってきているが、子どもが労働者として育て上げるのに実用的な学部は拡大し、そうでない学部は淘汰されても仕方がないという考え方があたかも当然のように語られるようになってきた。また、費用対効果が明らかな研究には研究費が出るが、そうではない研究に注ぐ公費の余裕はないなど、教育にかけられる予算の削減と判断が市場原理を基に進んでいる。

以上のことを踏まえて、教育における市場原理がこれ以上進むと、教育費をかけるべき子どもの選択や、人材の多様性の減少、長期的な研究ができなくなると考える。今一度子どもたちに学びを通じて人間的な成長を促し、多様な生き方の選択肢を増やすという教育の目的を改めて考える必要があると考える。また、このような多様な教育の充実は、海外から優秀な人材を招致するという効果もあると考える。(723文字)

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