早稲田大学 スポーツ科学部 AO入試 志望理由書 提出例(宝田雄大研究室向け)

  • 議論の整理

血流制御下におけるトレーニングは、低強度でも十分な筋肥大を促進させることが報告されている。通常のトレーニングの考え方は、筋肉に与える力学的刺激を強化することで筋量の増加を達成するというものであったが、筋量増加を決定する要因として筋内環境に注目したものが加圧式トレーニングである。この方法は、高強度の運動を行うことが出来ない中高齢者の筋力維持や患者のリハビリテーションへの応用が期待できる。

  • 問題発見

血流制御により筋肥大が起こりやすくなるメカニズムはこれまで多く研究されており、低酸素状態が代謝変化やホルモン分泌、交感神経活動の亢進を誘発することが分かっている。これは、末梢部の環境変化に応じて大脳からの出力が変化することを示唆しており、運動生理学を脳科学の観点から分析するための大きな研究材料である。筋内低酸素環境が神経系に与える影響についてより詳しく分析できないだろうか。

  • 論証

脊髄の運動ニューロンへの運動指令は大脳皮質運動野が担っている。宝田教授は虚血による力の知覚と皮質の一次運動野の活動との関連をfMRIを用いて分析し、一次運動野の活動が自然血流下と比較して増加したことを報告している。この研究を踏まえ、虚血状態下でどのような因子が皮質一次運動野の活動に影響を及ぼすのかを同定したい。

  • 結論

この研究は、いまだわからないことの多い脳と運動機能の関連を解明する一助となりうる。このような統合運動神経生理学の知見は、運動機能の低下を脳機能で補填することを可能にする。

  • 結論の吟味

上記研究を行うにあたって、加圧トレーニングのメカニズム研究の第一人者である宝田教授のもとで学ぶことを強く希望する。

参考文献

宝田雄大(2002).「加圧式筋力トレーニングのメカニズム(解説)」『体育の科学』, 52, 626-634

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