早稲田大学 人間科学部 AO入試 志望理由書 提出例(浅田匡研究室向け)

  • 議論の整理

児童を教え導く立場にある教師は自らもまた学ぶことによって成長していくべきである。教師の専門的な知識は探求を通じた実践によって共有されていくと言われているが、我が国の教育現場における校内研修は実践的な知識の継承に大きく寄与する取り組みであるといえる。しかしながら、校内研修が具体的に教育現場にどのような効果をもたらしているのかは明確にされておらず、その機能について実証的に研究した例も数少ない。

  • 問題発見

このような状況を踏まえて、浅田教授らは校内研修を長期的な探求プロジェクトであるとし、そこに参画した若手教諭の変容について主にインタビューを通して検討を行った。その結果、校内研修を通じて各教諭が学校の掲げる教育に関する研究テーマと自身の実践を結び付けようとしていたことが確認され、このプロジェクトが個々の教師の専門知識理解の動機づけになる可能性が示唆された。しかしながら、学校研究と実践が校内研修の参加のみによって地続きに結び付くわけではないことも課題として浮かび上がっている。それでは、教師の学びとその実践との結びつきを阻害する要因は何だろうか。

  • 論証

校内研修のもたらす効果が探求を通じた専門知識の共有だとすれば、目標として掲げる研究テーマの性質によって効果も大きく異なると考えられる。例えば、上記研究例における校内研修の研究テーマは「資質・能力育成を目指す授業づくり」とされていたが、より具体的なテーマを設定している学校もあるはずである。そこで本研究においては、校内研修の研究テーマを軸として、各学校間での教師の実践変容との相関について検討を行いたいと考えている。

  • 結論

教育現場においては教職員の多忙化により、校内研修への参加意欲が低下しているという指摘も存在する。本研究によって、校内研修の意義を改めて評価することを期待している。

  • 結論の吟味

上記研究を行うにあたって、これまで教育実践学分野において数多くの実証的な研究を行ってきた浅田教授のもとで学ぶことを強く希望する。

参考文献

前田菜摘、浅田匡 (2019) 「学校研究としての校内研修の若手教師の変容に対する機能―小学校教師への1年間の追跡的インタビューの分析から―」『教師学研究』 22(1), 13-23

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