上智大学 総合グローバル学部 特別入試 志望理由書 提出例(渡辺紫乃ゼミ向け)

■ 議論の整理
1978年の改革・解放以降、驚異的な経済成長を遂げた中国は、2010年には世界第2位の経済大国となった。その後、経済面では減速や低迷を経験しながらも成長を続け、確実に国際社会における存在感を増している。近年では国際社会の一員として、軍縮や気候変動などのグローバルイシューに中国が果たす役割が注目されている。
■ 問題発見
しかし、一方で人類史の中でも独自の思想を発展させ、長らく共産党の一党体制が続き、国際社会の主要国との緊張体制が続く中国が、「既存の国際秩序に対する挑戦者となるか、あるいは受容者になるか」という点は、中国国内においても、国際社会の中でも意見が分かれている※1。
■ 論証
そこで、中国政府が実施する具体的な施策の中に、中国の対外意識の在り方や変遷を追うことが重要であると考える。渡辺※2は中国の対外援助政策を例に挙げ、長年南南援助のドナーであり、一方では西洋諸国から長年援助される側を経験した中国の援助観は、OECD-DACによる援助とはかなり性質が異なり、独自の援助観を持ちながら新型ドナーのリーダー的存在感を強めつつあると言う。
■ 結論
中国の動向を探っていくにあたっては、国際社会コミュニティとの交流や協力による変化を歴史的変化をたどりながら外観し、現状を分析していく必要がある。私自身は特に環境政策にも関心があり、中国のエネルギー政策や資源管理についても、国際秩序における動向を探りたい。
■ 結論の吟味
上記の研究を遂行するにあたり、国際関係論の知識と研究手法、中国の国際秩序戦略について学ぶため、渡辺紫乃教授のゼミに入会することを強く希望する。
※1 江藤名保子(2017.12) 「普遍的価値をめぐる中国の葛藤」 アジ研ワールド・トレンドNo,266
※2 渡辺紫乃(2017) 「中国の対外援助の拡大と国際開発援助の限界」 東洋文化97号11-30頁

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