議論の整理・・・貴学の論文(※1)によれば、歴史が目的、すなわち完成をもたなければならないという考えは、強い排他的なイデオロギーに支えられているとしている。ここでいう排他的イデオロギーとは、具体的にはキリスト教思想であり、それから発展してきた近代西欧の進化論的思想である。
問題発見・・・しかし、一神教が登場する以前の人類は、というよりもセム語族意外の人類は、本来このような思想を持っていない。歴史とは循環するものであり、進化するものではない。
論証・・・ところが、この進化思想は現代においてもなお猛威をふるっている。ユヴァル・ノア・ハラリ著「ホモ・デウス」でも明らかである。絶え間ない進化を求める思想が、環境破壊、他民族を征服する思想、経済成長への幻想に現れている。今、全世界が進化思想から決別し、「このままでいいのだ」という循環思想へと転換する時を迎えている。
結論・・・そこで私は、特に日本の社会において、進化思想と決別する方策を研究したい。
※1香田芳樹(2017)「特集への導入」
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