議論の整理・・・貴学の論文(※1)によれば、権威主義的伝統主義の形成の主要因は非共有環境、すなわち個人独自の環境である。
問題発見・・・しかしながら、親が子に与えられる非共有環境は親の属する社会階層によって有意な差があるのではないだろうか。例えば、社会的態度の差異をもたらすものは学校教育の差であるとされているが、親が子に与えられる学校教育の内容は親の属する社会階層によって有意な差があるのではないだろうか。経済的な差ばかりではなく、進学への動機付け、家庭での学習の習慣付けにも差があるのではないだろうか。
論証・・・なぜなら、私の中学校での経験を振り返ると、親の属する社会階層によって親が子に与えられる学校教育の内容には差があったからである。
結論・・・そこで私は、親の社会階層の差によって子に与えられる非共有環境にどのような差があるのか、更に、それがどの程度子の社会的態度の差異に差をもたらすのかを研究したい。
※1敷島千鶴、安藤寿康、山形伸二、尾崎幸謙、高橋 雄介、野中浩一「権威主義的伝統主義の家族内伝達105原著論文権威主義的伝統主義の家族内伝達―遺伝か文化伝達か―」
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