慶應SFC 環境情報学部 2014年 小論文 解説【林塾長作成】

問1(9×1点)

A 川の不法建造物の除去について

B 地球規模の環境レジームについて

C 科学的にモノを見るということについて

D 生態系の仕組みについて

E SF小説が告発する政府機構の理想と現実

F 震災時のカメラマンに求められる姿勢について

G 日本の海岸の特徴について

H オゾンホールの元凶について

I 経済の法則と地球の法則について

 

問2

2-1 (1点)

書かれていれば1点

A,F,G

 

2-2 (30点)(300字)

(結論・根拠・具体例各10点、結論に共通性がなければ-5、根拠に飛躍があれば-5、具体例に虚偽があれば-5、主語・対象語・動詞抜け、漢字間違い、送り仮名間違い(各-1)、論理飛躍各-1

結論……

 

私は、本文からA,F,Gを削除した。

 

根拠……

 

なぜなら、A,F,Gはともに個別具体的な事例を扱っており、「地球と人間」をテーマとする書籍に掲載するには、普遍性・汎用性に乏しいためである。

 

具体例……

 

たとえば、Aでは「川の不法建造物の除去について」、Fでは「震災時のカメラマンに求められる姿勢について」、Gでは「日本の海岸の特徴について」それぞれ取り扱っているが、こうしたテーマはそれぞれ個別具体性・特殊性が大きく、他の環境問題の解決にあたって必要な普遍性・汎用性に乏しい。したがって、今回は削除した。

 

 

私は、本文からA,F,Gを削除した。

なぜなら、A,F,Gはともに個別具体的な事例を扱っており、「地球と人間」をテーマとする書籍に掲載するには、普遍性・汎用性に乏しいためである。

たとえば、Aでは「川の不法建造物の除去について」、Fでは「震災時のカメラマンに求められる姿勢について」、Gでは「日本の海岸の特徴について」それぞれ取り扱っているが、こうしたテーマはそれぞれ個別具体性・特殊性が大きく、他の環境問題の解決にあたって必要な普遍性・汎用性に乏しい。したがって、今回は削除した。

(231字)

 

問3(150点)(1000字)

 

議論の整理(20/150点)……この本の目的を書く

本の目的が書いてあれば10点、緻密性があれば5点、新規性があれば5点、主語・対象語・動詞抜け、漢字間違い、送り仮名間違い(各-1)、論理飛躍各-1

 

この本はシリーズ「地球と人間」の一冊として、経済成長と環境保護を両立させるという我々が人類社会に負っている責任をどのように果たすかについてをテーマとして書かれた本である。資料Iにあるように経済成長と環境保護は本来矛盾するものであるが、環境保護メカニズムをどのように経済成長メカニズムの中に内包させていくかがこの本の主たるテーマになる。

 

問題発見(20/150点)……あなたが読者に感じ取ってほしいことがなぜ伝わっていないのか?、経済成長と環境保護が両立しない

内容が書いてあれば10点、緻密性があれば5点、新規性があれば5点、主語・対象語・動詞抜け、漢字間違い、送り仮名間違い(各-1)、論理飛躍各-1

 

まず、読者に考えてほしいこととして、資料C,D,E,Hなどで取り上げられているように様々な観点から環境破壊が白日のもとになっているにも関わらず、なぜ環境破壊は遅々として改善が進まないのかを挙げたい。

 

論証(50/150点)……課題文をベースにした論証、経済成長と環境保護は本質的に矛盾しているから

選んだ6つの課題文が使われていれば各5点×6(他段落でもここで加点)、新規性があれば10点、緻密性があれば10点、主語・対象語・動詞抜け、漢字間違い、送り仮名間違い(各-1)、論理飛躍各-1

 

それは、そもそもは経済成長と環境破壊が矛盾する概念を内包しているからだといえる。資料Iでも触れられているように、経済活動は本来良い行動に対して良い報酬を提示することでそれがますます加速していくという性質を帯びている。しかし、こと環境問題に関して言えば、環境にただ悪影響を与えるだけの行動が利潤を産む上では効果的だったり、逆に環境に良い影響を与える行動が利潤を生む上では効果的ではなかったりする。こうしたジレンマがこれほどまでに環境問題がクローズアップされているにも関わらず、環境問題が解決しない要因である。

 

結論(50/150点)……考えを交えながら伝える、どうすれば矛盾しなくなるか

自分の考えが書かれていれば25点、前段落からの論理飛躍があれば-15点、新規性があれば15点、緻密性があれば10点、主語・対象語・動詞抜け、漢字間違い、送り仮名間違い(各-1)、論理飛躍各-1

 

こうした問題を解決していくためには、資料Bにあるような地球規模での環境レジームを構築することが大事になる。より具体的にいうと、経済活動が与える負の外部性を内部化する、つまり環境に悪い行動については経済的な贖いをさせる一方で、環境に良い行動については経済的な利益を供与するようなレジームを作ることが重要になる。こうしたレジームの形成にあたっては、それぞれの利害対立がより先鋭的な形で顕在化することが多いため、それぞれの利害関係者が共存共栄できる仕組みづくりが特に大切になる。

 

吟味(20/150点)……この本の役割を再度書く、読みたくなるようなことを書く、この本を読んであらためて考えてほしいこと、この本の魅力

この本の役割が書いてあれば10点、本文を読みたくなるようなことが書いてあれば10点、主語・対象語・動詞抜け、漢字間違い、送り仮名間違い(各-1)、論理飛躍各-1

 

この本では、6本の論評を紹介しながら、様々な当事者には様々な当事者なりの利害があり、考え方があるという論評の多様性をまず紹介したい。その上で、それぞれの考え方を咀嚼しながら、利害の一致を見ることができる点はどこなのかを考えるファシリテーター的な資質の養成を読者には求めたい。そのような形でこの本を使うことで、あなた自身が環境問題を解決する重要な一員となれることを期待している。

 

この本はシリーズ「地球と人間」の一冊として、経済成長と環境保護を両立させるという我々が人類社会に負っている責任をどのように果たすかについてをテーマとして書かれた本である。資料Iにあるように経済成長と環境保護は本来矛盾するものであるが、環境保護メカニズムをどのように経済成長メカニズムの中に内包させていくかがこの本の主たるテーマになる。

まず、読者に考えてほしいこととして、資料C,D,E,Hなどで取り上げられているように様々な観点から環境破壊が白日のもとになっているにも関わらず、なぜ環境破壊は遅々として改善が進まないのかを挙げたい。

それは、そもそもは経済成長と環境破壊が矛盾する概念を内包しているからだといえる。資料Iでも触れられているように、経済活動は本来良い行動に対して良い報酬を提示することでそれがますます加速していくという性質を帯びている。しかし、こと環境問題に関して言えば、環境にただ悪影響を与えるだけの行動が利潤を産む上では効果的だったり、逆に環境に良い影響を与える行動が利潤を生む上では効果的ではなかったりする。こうしたジレンマがこれほどまでに環境問題がクローズアップされているにも関わらず、環境問題が解決しない要因である。

こうした問題を解決していくためには、資料Bにあるような地球規模での環境レジームを構築することが大事になる。より具体的にいうと、経済活動が与える負の外部性を内部化する、つまり環境に悪い行動については経済的な贖いをさせる一方で、環境に良い行動については経済的な利益を供与するようなレジームを作ることが重要になる。こうしたレジームの形成にあたっては、それぞれの利害対立がより先鋭的な形で顕在化することが多いため、それぞれの利害関係者が共存共栄できる仕組みづくりが特に大切になる。

この本では、6本の論評を紹介しながら、様々な当事者には様々な当事者なりの利害があり、考え方があるという論評の多様性をまず紹介したい。その上で、それぞれの考え方を咀嚼しながら、利害の一致を見ることができる点はどこなのかを考えるファシリテーター的な資質の養成を読者には求めたい。そのような形でこの本を使うことで、あなた自身が環境問題を解決する重要な一員となれることを期待している。

(937文字)

 

問4(10点)(25字)

書かれていれば5点、読みたくなる魅力的なタイトルであれば5点(興味深さ3点、引きがある2点)

 

経済成長と環境保護を両立する方法

(16文字)

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