- 議論の整理
日本においてスポーツビジネスが本格化したのは1980年代以降だと言われている。体育管理学を起源とするスポーツマネジメント学が発生したのも比較的近年の出来事であるが、応用学としての需要から多くの研究が盛んに行われている。しかしながら、スポーツ産業を取り巻く環境は急激に変化していることも事実であり、eスポーツの登場などにより「スポーツ」の対象とする領域が広範かつ曖昧になったことや、スポーツ専門の動画配信サービスが数多く誕生し、スポーツサービスの提供形態に変革が起こったことなど例の枚挙にいとまがない。このようなスポーツ産業の最新の動向の学術的な分析が求められている。
- 問題発見
ここで私が取り上げたいのは、実際のビジネス現場で急速に発展を遂げたサブスクリプションモデルである。このモデルはスポーツ産業で一応の成功を見てはいるものの、その理論的背景や持続性については検討の余地がある。
- 論証
スポーツビジネスにおけるサブスクリプションモデルは、ジムやレッスンなどのスポーツサービス情報産業領域にその萌芽を見ることができる。一方でメディア産業との連関に注目すると、衛星放送から動画配信サービスへと人口の変遷が起こったと考えられるものの、定額制サービスモデルが普及していたことが確認できる。このようにスポーツビジネスとサブスクリプションサービスは親和性が高いことが推測できるが、これを裏付ける根拠を統計解析により提示したい。
- 結論
この研究はスポーツ用品産業や空間産業、そして複合領域をも含めたスポーツ産業の他の領域に新規のモデルを提案する一助になると考えられる。また、この研究では我が国の掲げるスポーツ振興施策に新たな可能性を提示できると期待している。
- 結論の吟味
上記研究を行うにあたって、日本スポーツ産業学会会長でもあり、スポーツマネジメント学に精通している平田教授のもとで学ぶことを強く希望する。
参考文献
谷守正行 (2017). 「サブスクリプションモデルの管理会計研究」『専修商学論集』
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