早稲田大学 スポーツ科学部 AO入試 志望理由書 提出例(射手矢岬研究室向け)

  • 議論の整理

日本で誕生した柔道は今や世界中に普及し、約200ヵ国で親しまれている。柔道先進国として世界をリードしていくべき立場にある日本だが、その国内柔道人口は年々減少しており、2003年には20万人を超えていた競技者人口も現在では16万人ほどになっている。一方でブラジルでは200万人、フランスでは80万人ほどの数を有し、柔道大国と呼んでも差し支えないほどに柔道が親しまれている。このような現状が続くと、日本の競技力は衰退の一途をたどるのではないだろうか。

  • 問題発見

国内柔道人口の減少の一因として、小中学生の競技者数の減少が挙げられる。この問題に関して、田中らは潜在連想テストを用いることで中学生・大学生の「武道」イメージの調査を行ったが、その結果からは中学生が武道に対して好ましいイメージを持っているということが分かった。それではなぜ好ましいイメージに反して柔道の競技者人口は減っているのだろうか。その真の理由を探りたい。

  • 論証

まず考えられることとしては、テレビ等のメディアで目にする柔道競技者の姿と、自身が実際に柔道に取り組んだ際のギャップの問題である。鮮やかに一本を取るメダリストに憧れて柔道を始めた子供が初めに習うのは受け身の方法である。もちろんこれは、柔道の危険性を考えれば必要不可欠な練習であり無視することは許されない。その為、初心者のモチベーション維持が重要なのではないかと考える。私はこの課題を、体系的な柔道指導によって解決できると考えている。

  • 結論

フランス柔道の父とも称される川石酒造之助がパリで柔道の指導を行う際、「川石メソッド」と呼ばれる講道館五教の技をより詳細にまとめた技術体系を根幹としていたことはよく知られている。従来のいわゆる「根性論」が通用しにくくなった昨今では、このような体系的指導方法が期待されるだろう。私は柔道の技をコーチング科学の観点から検証し、厳密に分類したいと考えている。

  • 結論の吟味

上記の研究を行うにあたり、自身が競技者としても活躍する傍らで長年にわたって指導者として科学的な視点を柔道に取り入れることに尽力してきた射手矢教授のゼミで学ぶことを強く希望する。

参考文献

射手矢岬,村田直樹,高橋進,Thierry Colin, 「柔道の修行継続の理由に関する研究」日本武道学会第43回大会

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