早稲田大学 人間科学部 AO入試 志望理由書 提出例(赤沼哲史研究室向け)

  • 議論の整理

生命の起源は何かという刺激的な問いに対する一つの答えとして、地球上に現存する全生物の共通祖先生物コモノートの存在が示唆されている。コモノートは現生生物と全く同じではないにせよ、遺伝情報をもとにタンパク質を合成するという生命活動の基本機構を備えていたと考えられる。この仮説を元に、貴研究室では分子進化学の観点から、現存タンパク質のアミノ酸配列比較により数種のタンパク質の進化系統樹を作成し、その系統樹をさかのぼることで、共通祖先タンパク質の一次配列を推定する技術を開発している。その結果によれば、祖先型タンパク質は高い熱安定性を持っている可能性が高いという。

  • 問題提起

この結果は、激しい温度上昇にさらされていた太古の地球環境においては、超好熱性の生物のみが生存できたという仮説を合理的に支持する。しかし、古代地球環境についてはいまだ未知の部分が多い。インシリコ研究などによる太古の地球環境温度の推定はなされているが、この研究において祖先型タンパク質の物性分析というアプローチは利用できないだろうか。

  • 論証

現在の地球においても深海域における熱水噴出孔のような超高温環境が存在し、そこに生命が存在することが報告されているが、そのような極限環境生物のタンパク質と祖先型タンパク質の配列比較を行うことで、その違いから古代地球環境についての新たな情報が得られるのではないかと考えている。

  • 結論

この研究は古代地球環境の推定にとどまらず、祖先型タンパク質の物性について好熱性以外の新しい機能発見の可能性をもたらすものであり、産業利用されている酵素の機能向上という応用への展望も期待される。このような基礎研究から応用への橋渡し役としての研究活動は私自身の理想とも一致するものである。

  • 結論の吟味

上記の研究を行うにあたり、この分野において先進的な研究を積み重ね、タンパク質工学についての優れた技術の蓄積がある貴研究室への入学を希望する。

参考文献

S.Akanuma(2017).” Characterization of Reconstructed Ancestral Proteins Suggests a Change in Temperature of the Ancient Biosphere”. Life (Basel).7(3)

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