早稲田大学 教育学部 外国学生入試・帰国生入試 志望理由書 提出例(村上公一ゼミ向け)

 

■議論の整理

 

日本人が日頃使用している漢字は、古代中国に由来する文字である。ひらがなであっても漢字を崩した結果であり、それを考えれば普段から使っている文字のほとんどが中国語の影響を受けているということになる。『論語』をはじめとした中国古典文学からは、出てくる一節を縮めて数多くの単語も生み出されている。『論語』が日本の知識人たちに与えた影響は、思想に対してだけでなく、その思想を形成する土台となる言葉に対するものでもあったのだ。

 

■問題発見

 

明らかに日本の思想に多大な影響を与えているにも関わらず、日本の教育が中国語教育に力を入れてきたようには思えない。

 

■論証

 

戦前の高等学校では、英語、ドイツ語、フランス語が設置されていたが中国語はなかった。1871年に外務省が漢語学所を設置したものの、外交現場における通訳者を養成するためのものであった。中国語で何か新しいことを学ぶためのものではなかったのである。このことから、西欧諸国の言語とアジア圏の言語である中国語の間には大きな差がつけられていたことが想像できる。しかし、先述したとおり、中国語は日本語と日本の思想に大きな影響を与えてきたものである。なぜ中国語が軽視されるようになったのだろうか。1885年に時事新報に掲載された『脱亜論』に代表されるように、明治時代の日本はアジア的な価値観から抜け出そうとしていた。しかし、従来日本は中国大陸と密接な関係を築いていた。

 

■結論

 

日本における中国語教育の歴史とその内容を学ぶことは、日本の中国に対する意識を知ることにつながると考えている。そしてそこからは、中国思想をどのようにして日本人が取り入れてきたのかを知ることにもなるはずである。

 

■結論の吟味

 

以上の研究を行うため、貴学教育学部複合文化学科に入学し、村上公一教授の研究会で学ぶことを強く希望する。

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