早稲田大学 教育学部 外国学生入試・帰国生入試 志望理由書 提出例(井戸正伸ゼミ向け)

■議論の整理

「未来はグローバリストの手にはない。愛国者の手にある」。これは、2019年の国連総会で米国大統領トランプ氏が演説の冒頭に発した言葉である。

昨今、世界各地で極右政党が力を伸ばしている。フランスでは反EU、移民排斥を公約に掲げる国民連合(RN)が2019年の欧州議会選挙で第1党になった。スペインでも、219年4月の 総選挙で「スペインをもう1度偉大にする」をスローガンにしたVOXが24議席を獲得した。1975年に独裁政権が終焉して以来、スペイン議会選挙で極右政党が当選したのは初めてだという。

自国を第一とし、他のものを排斥しようとする排外主義的な考えは、日本でもヘイトスピーチなどに見ることができる。

■問題発見

このような状況に対し、世界を「右傾化」していると捉える言説が存在する。その際にかつてのナチス・ドイツと比較することも多く行われているように思う。しかし、過去との単純な対比が意味をなすのかは疑問である。

■論証

エーリッヒ・フロムは『自由からの逃走』の中で、ナチズムが跋扈した原因を権威主義だと述べている。しかし現在では、一人一人がSNSなどで意見を発信できるようになった。その分、一人に権力が集中する、ナチス・ドイツ時代のヒトラーのような強いリーダーを求めなくなったのではないか。実際に、6月から起きている香港のデモには、明確なリーダーがいないとされている。

ナチスが台頭した1930年代と現代では、人々のコミュニケーションツールが変化している。そのため、世論の形成プロセスも異なっているはずである。

■結論

世界の情勢を把握する上では、ただ過去と対比するだけではなく、国と国との対比を行うことが重要であると考える。そしてその上では、「公共」と「市民」という概念が重要になってくると確信している。

■結論の吟味

以上の理由から、貴学教育学部社会科公共市民学専修に入学し、比較政治学を専門に研究している井戸正伸教授の研究会に入会することを強く希望する。

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