早稲田大学 文化構想学部 AO入試 志望理由書 提出例(高屋亜希ゼミ向け)

議論の整理・・・

近年、経済的にも文化的にも大きく変化し、世界的な注目を集めている国の一つに中国がある。GDPは日本を抜いた世界2位となり、海外から企業を誘致し、為替と人件費を武器に輸出国として発展した。旅行を含めた海外視察を頻繁に行い、国外の音楽や文芸などに触れ、上海には高層ビルが乱立し、キャッシュレス決済が浸透するなどテクノロジーの導入も進めている。それに伴い、長らく社会主義のなかで管理されていた中国の文化公演団体などは市場化改革が進んでいる。競争原理が導入されたことで、運営の効率化、技術の向上を図った一方で、人材の引き抜きや競争激化が起こり、社会主義時代のヒエラルキーが崩壊したと言われている。

問題発見・・・

このように中国が急速に他国の文化やテクノロジーを取り入れることについて、日本がかつて西欧化を進めた歴史と重ね合わせて見る者もある。

アメリカやヨーロッパの思想や文化を積極的に取り入れてきた日本と、中国は同じ道を辿るのだろうか。

論証・・・

もちろん全く同じことが起こるとは考えづらい。ではかつての日本と中国は具体的に何が異なっているか、その違いを鑑みれば、中国の今後の変化を予想する手掛かりになるのではないだろうか。まずは世界一を誇る中国の国民人口、と広大な土地、儒教を始めとした中国独自の思想の歴史、国民性などが挙げられる。環境問題や貧困、民族間の衝突など、中国ならではの問題もある。また、ITテクノロジーが重要な産業となり、先進国同士の戦争の可能性などもかつてより低下しているなど、世界情勢の変化がある。様々な観点から検討の余地があると見ることができる。

結論・・・

上記の研究について、中国文化に精通した高屋亜希教授のもとで進めることを希望する。

高屋亜希『「湯沐海事件」の背景--交響楽団の市場化をめぐって』中国同時代文化研究   2 51-74   2009年12月

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