慶應義塾大学 文学部 自主応募入試 志望理由書 提出例(桐本東太ゼミ向け)

議論の整理・・・貴学の論文(※1)によれば、日本の神話のサホヒメの神話と北欧神話の「ブォルスング・サガ」との間には相違点が見られ、酷似しているとは言えない、としている。ところが森雅子は酷似しているとしている。

問題発見・・・この見解の相違がどこから来るのか考えると、神話伝播に関する考え方の相違から来るように思われる。

論証・・・神話は変形されながら伝播していく。変形の基準としてレヴィ=ストロースが指摘しているのは、神話とは明示的な部分だけを取り上げて論証すればいいものではなく、奥に潜む思考、人間が密室で口頭で伝えるような「秘儀」に関する本質的な思考のみが伝播され、表面的には変形されることがよくある、ということである。兄弟への愛着、それによる自己犠牲という観点からみると、二つの神話はよく似ているように思われる。またそれが、基となる神話がユーラシア大陸のどこかにあり、それらがユーラシア大陸の両端に伝わって表面的に全く違った神話になった可能性は否定できない。

結論・・・そこで私は、日本神話と北欧神話の比較神話学を研究したい。

※1桐本東太(2015)「森雅子『神女列伝 比較神話学試論 2』」

 

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