早稲田大学 文学部 AO入試 志望理由書 提出例(長崎潤一ゼミ向け)

■議論の整理

旧石器時代について、近年新しい動向が見受けられている。酸素同位体ステージによる時期区分のOIS3の時期、つまり寒冷期に向かう時期に、日本列島の多くの遺跡で刃部を磨いた石斧が見つかっている。

 

■問題発見

従来であれば、発見された当時の常識としては旧石器時代の遺物としてふさわしいと考えられずに、位置づけをめぐって議論されていたが、他の場所でも多く見つかったため、旧石器時代に石斧が広く使用されていたことが証拠立てられた。これはどのようなことを意味するだろうか。

 

■論証

石斧とは、大型の獣を狩猟する際に使用されるものであることから、そのような狩りが主流になってきたことを証拠立てるとする論文もあるし、縄文石斧との形態の比較から、木工具ではないかとする説もある。いずれにしても、これらの見解は、従来の旧石器時代のイメージを刷新し、当時の生活様式の新たな側面を見つける重要な手立てとなる。

 

■結論

いずれにせよ、これらの石斧の消滅は、氷河期の次の時季には消滅していることから、当時の社会・生活の大きな変化を示していることは間違いなく、考古学的な発見が新たな歴史を見出すことを証拠立てている※1。石器は道具であることはもちろんだが、それらが要求された生活様式を想像させ、いまでも私たちの文化を規定しているかもしれない。文明史的な視点は、私たちを新たな視点へと導いてくれるはずだ。

 

■結論の吟味

文明史的な観点で見れば、私たちは定住革命のあとのパラダイムにいまだに存在する。それまでは私たちは狩猟をする遊動する民族であったが、定住する人々になり、それはいまでもそうだ。これらのパラダイムが私たちを規定していると考えることは、人類の歴史、ひいては地球の歴史からものごとを考えるという有意義なものになるだろう。そしてこれらの事実を結論付ける手助けをしてくれるのは、考古学的な研究によるところが大きい。私もそのような研究の一員になりたいと考え、貴学への入学を希望する。

 

※1長崎潤一「東日本の旧石器時代を考える――斧を持つ集団の遊動生活――」『史観』早稲田大学史学会164 2011

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