早稲田大学 文学部 AO入試 志望理由書 提出例(岡崎由美ゼミ向け)

■議論の整理

清代に広く中国全土に流布した『繍戈袍全伝』は、それ以前に制作された木魚書『繍戈袍全本』や禅詞『倭袍伝』と類似したものであり、どのように成立したかが近年広く研究されている。

 

■問題発見

問題となるのは、ストーリー的には『繍戈袍全伝』と木魚書『繍戈袍全本』は似通っているが、表現や語り口も『繍戈袍全伝』と禅詞『倭袍伝』は似ているということだ。これらの伝本の影響関係をどのように考えるかが研究の非常に難しい所である※1。

 

■論証

活版印刷がない時代、写本を通して物語は広く流通する。日本の写本の場合であれば、くずし字が写本の過程でどのようにご誤射されていったかを考えることが本文研究のだいご味であり、重要な争点だ。しかし、漢学の影響関係を考える場合は、別の尺度が必要になってくる。こと、清代となると、版本も存在するため、事情がやや異なってくる部分があるだろう。

 

■結論

影響関係を考察するには、当時の文化や物語が流布していく過程をたどることが大切だ。物語が、どのような場所で読まれ、どのような意図で使用されていったかを考えることがひいては影響関係を解き明かすカギになることもある。古く、仲間内、親族内だけの家訓だったものが、広く教育訓として流通するには、別の内容や、割愛や文脈挿入が必要だ。これと同じことがこの『繍戈袍全伝』にも起きていると考えるのが妥当だろう。

 

■結論の吟味

中国の古典と近現代の文学作品を研究し、広く中国文学の水脈をたどってみたいと考えている。一つの作品を、テクストによりそって研究していくことはもちろんだが、系譜をたどること、異同を考えること、時には比較文学的な視座で研究していくことで見えてくる広がりを実感したいと考えている。貴学での研究に専念したいと考え、貴学への入学を希望する。

 

※1岡崎由美「清代小説『繍戈袍全伝』成書考――木魚書『繍戈袍全本』および禅詞『倭袍伝』との比較から――」『早稲田大学大学院文学研究科紀要. 第2分冊』 55  2009

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