早稲田大学 帰国生入試 共通試験 小論文B 2019

文章を読んで設問に答えなさい。

問1 

ファシズムは、どのようなメカニズムで生み出されるのか。また、それはどのような帰結をもたらすのか。200字以上250字以内で述べなさい。

5STEPsの議論の整理でまとめる。

映像や音など誰もが理解できるマスメディアが誕生したことにより、特定の政治的意図を大衆に意識して刷り込むことが可能になり、ファシズムが生み出されるようになった。人間は本能的に群れに帰属したがる生き物であるため、不安や恐怖を煽られると同調圧力を望むようになる。このとき敵が可視化されることで安心感が得られるため、時にはありもしない敵を作り出す。その結果、集団が暴走を起こす事態に繋がる。(191)

 

問2 

現代社会において、どのような「群れの暴走」の危険が予想されるか。またそれを防ぐために必要なメディア・リテラシーはどのようなものか。400字以上500字以内で述べなさい。

結論・根拠・具体例でまとめる。

結論

「不確かな情報が普及することにより誰かの生活を損なう危険性」がより増すと予想される。

根拠 

なぜならネット環境やデバイスの高度化により、より早く多くの情報が伝達されるようになったからである。

具体例

特に顕著なのは災害時などの緊急時である。文中で述べられているように、不安や恐怖にかられた状態の人間は、他人から情報を得ることで安心しようとする。そして得られた情報について、多くの人が同じことを言っているほど「信憑性が高い」と判断する。この判断において、必ずしも情報の真偽を考察する必要はない。安心するためならば、「みんながそう言っているからそう」レベルの理解で十分なのである。例えば実際、東日本大震災から7年が経った現在でも、実際のリスクを評価する前に「東北の野菜は購入を避ける」判断をしてしまう人も居るのではないだろうか。

他人の意見に触れる手段がより容易になった現代だからこそ、「自分の頭で考える」ということを忘れてしまいがちである。しかし外部の情報は所詮「他人の意見」であることを忘れてはならないと私は思う。様々な角度からの情報を集め、常に自分の判断を最適化する姿勢が重要である。(483)

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