■設問
「経営学科を志望する」理由を述べなさい。
■答案
議論の整理
私が経営学科を志望する理由は無論、経営学を学びたいためである。ではそもそも経営学とは一体どのような学問であるのか。もちろん経営学は経営を対象とする学問であり、実質的に経営を行う企業や組織の経営管理について社会学的手法などを用いて解明し企業活動や組織運動がより効果的になるよう導いていくことを目的に据える。更に近年ではその対象は企業や組織だけではなく、自治体や非営利団体をはじめ学校内の生徒会や部活動など組織体をなすもの全てに当てはめることができるとされている。一見営利目的のための学問と考えられやすい経営学だが、組織としての成功を目的とするためその経営理念の研究や経営基準の決定なども含まれており、決して営利の追求だけにとどまることはない。また経営学は個人の価値観の育成にも大きく役立つ学問であると私は考える。営利団体、非営利団体問わず多くの組織体で構成される現代社会において経営学を学ぶことは、その社会の基本構造と全体図を把握することに繫がっていく。日常で見かける些細な風景にも経営学は必ず存在しており、私達は知らぬ間に多くの経営環境を通って毎日を過ごしているのだ。
問題発見
私は経営の成功には必ず価値と対価のバランスがあると考える。
論証
すなわち提供される価値が対価を下回ると当然ながら経営は破綻してしまうが、同等であれば経営の存続は可能かもしれないが顧客ロイヤリティには至らない。つまり価値が対価を上回った時にのみ人々は高い確率で次回の来店を選択するのであり結果として顧客ロイヤリティの獲得に至るのである。例えばスターバックスは他のコーヒーチェーン店に比べ高価格な設定であるが、その分その対価を上回るための上質な空間提供や個々人に合わせた接客を工夫している。また期間限定商品のスペシャリティなども価値の一つとして貢献していると考えられるだろう。一方対価は少なく設定するマクドナルドは24時間営業の実施やどの客層でも来店できる包括的なメニュー体制を用意することで低価格の上に圧倒的な利便性を価値として提供している。このように価値と対価のバランスを制することは経営の成功にも直結していき、返して言えばこの方程式は全ての経営に置き換えることができる。現在の日本は少子高齢化が進みながらもIT技術の大きな進展により様々な技術革新が以前に比べて加速化していっている。少子化による市場の縮小は、これからの経営指針の取り方がいかに重要になってくるかを示しており、経営学のますますの必要性が説かれていくと考えられる。
結論
そこで私が経営学を学びたいと考える大きな理由がある。すなわち経営学から社会構造の発見をしていくことは勿論であるが、経営学で叶えられる今後の現代日本の発展性を確認したいのである。
吟味
経営学により日本社会の抱える経済成長の弱点を子細に考察し、市場動向や経営資源を見極め、今後日本という組織体が長期的に安定するための解決策を研究していきたい。
(計1209字)
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