慶應義塾大学 看護医療学部 AO入試 志望理由書 提出例(田村 紀子研究会向け)

■ 議論の整理・・・

現代の日本の医療は高度急性期、急性期、回復期、慢性期の4つに大別されている。近年、慢性期医療の需要が高まっている。少子高齢化、食の欧米化、運動不足、喫煙などの影響で糖尿病、高脂血症、高血圧などの慢性疾患にかかる人が増加傾向にあるからである。病院で完結させる医療から、地域の福祉・保健が連携し地域全体で治療し支える医療へとシフトしてきている。田村 紀子先生の論文※では、脳血管障害により摂食や嚥下に障害が生じた患者の看護について研究されている。

■ 問題発見・・・

慢性期疾患に対する看護はどのようなものでしょうか。

■ 論証・・・

慢性期看護では些細なことにも変化にも気づく丁寧な観察が重要であると考える。慢性疾患の患者の多くは脳血管障害の既往があり、様々な体の障害を生じながら終末期に向かっていく。また、肝硬変、腎不全、糖尿病、慢性呼吸器疾患、悪性腫瘍などを合併していることも多い。このような状況では疾患の悪化の早期発見が非常に重要である。些細な変化がに繋がってしまうことがあるからである。また、合併症の予防のためには体位変換、吸引処理、口腔ケア、栄養管理だけでなく、全身状態の観察が必要である。バイタルサインはもちろんの事、排泄やドレーン液の性状、口腔内環境、褥瘡好発部位、点滴挿入部の観察を定期的に行うべきである。脳血管障害の患者で構音障害を起こしてる場合は、訴えや要求を言葉に出すことができないので、医療従事者が積極的に観察して変化に気づか無ければならない。また、家族が患者の終末期を徐々に受け入れ、残された時間を患者と家族で有意義に使えるように支援することが必要である。これから、どの程度のスピードで体の機能の廃用が進むかなどを早期に家族に話すべきであると考える。

■ 結論・・・

このように、慢性期看護では綿密な観察で変化に気づくことが重要である。患者が望む終末期をできるだけ叶えるられるように、看護を提供するべきである。

■ 結論の吟味・・・

田村 紀子先生に師事することで、慢性期看護学について実践的に学ぶことができると考え、慶應義塾看護医療学部への入学を志望している。

 

※田村 紀子.脳血管障害による摂食・嚥下障害に対する看護の検討.修士論文,2011年.

 

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