■ 議論の整理・・・
ICU(Intensive Care Unit:集中治療室)では、生命の危機に瀕している患者や術後の患者を受け入れる。ベッドサイドには心電図や血圧計などの生体反応の観察するモニターだけでなく、人工呼吸器などの医療機器が設置できる。緊急時にすぐに対応できるように配置されいている。また、経験がある専任医師、患者2人に対して看護師1人、主に人工呼吸器の管理に長けている臨床工学技士などが配置されていることが多い。看護師については専門的な研修を受けていることが推奨される。最重症の患者の看護には豊富な経験に裏打ちされた知識や技術が必要である。その他にも、薬剤師やセラピストなどの多職種が関わっている。小林 良子先生の論文では集中ケア領域における看護師の経験による知識をどう引き継ぐかを研究されている。
■ 問題発見・・・
ICUにおける看護には何が求められているのでしょうか。
■ 論証・・・
ICU看護は病態生理に精通していることが重要であると考える。患者の状態が急変した時、臨床所見とバイタルなどから、瞬時に病態をアセスメントすることが求められる。1分、1秒を争う緊急事態がいつ起きてもおかしくない状況であり、スピーディーに判断していくことが必要である。また、一般病棟の患者と違い、自発的な訴えがない場合が多く急変時の発見が遅れてしまうリスクがある。それゆえ、患者の苦痛や不安に対応するだけでなく、より積極的な観察が必要である。また、患者はICUに入院してるだけで、多大なストレスを感じるので、少しでも快適な環境作りが重要である。人工呼吸器を装着したまま立てるように工夫したり、外を眺められるようにベッド位置を調整したり、簡易的な入浴をさせたりすることが考えられる。
■ 結論・・・
このように、ICU看護では病態生理に精通し、患者の急変時に素早く対応できる能力が必要である。また、患者のQOL(quality of life)を改善するために、気配りや工夫をすることが重要である。
■ 結論の吟味・・・
小林 良子先生に師事することで、ICU看護を臨床的に学び研究できると考え、慶應義塾看護医療学部への入学を志望している。
※小林 良子.「集中ケア領域における看護師の経験知(ディープスマート)の継承」2016,修士論文
コメントを残す