慶應義塾大学 文学部 自主応募入試 志望理由書 提出例(柘植尚則ゼミ向け)

議論の整理・・・貴学の書評(※1)によれば、林誓雄『檻棲を纏った徳 ー ヒューム 社交と時間の倫理学』において、「ヒュームは一般的規則に「従って/基づいて」、あるいは、その「影響を受けて」道徳的評価を下すと考えていた」と林誓雄は考えていると述べられており、それに対し、一般的規則に関わりなく評価を下すことはほとんどないのだろうか、という反論が述べられている。

問題発見・・・しかし、この議論は現代においてはまったくの無意味である。

論証・・・なぜなら、フィルターバブルが成熟した現在、「一般的規則」なるものは霧消したからである。人間は普遍的な一般的規則(どこに普遍的だったかはまた議論しなければならないが)ではなく、個々人の嗜好の枠内で更に嗜好を強化し、「一般的規則」なるものには永遠に到達しないからである。ここでは、ヒュームの議論は意味を成さない。

結論・・・そこで私は、現在における、新しい道徳的評価のあり方を研究したい。

※1柘植尚則(2016)「書評:林誓雄『襤褸を纏った徳─ ヒューム 社交と時間の倫理学』」

 

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