議論の整理・・・貴学の論文(※1)では、路易士が第二次世界大戦中上海にて日本語の現代詩を紹介したことが報告されている。また別の論文(※2)では、中国の現代詩はノーベル賞候補にもなるなど評価が高い。
問題発見・・・しかし、戦後日本を代表する詩人の一人である吉本隆明の詩が中国に紹介されているか否かは全く研究されていない。
論証・・・なぜなら、吉本隆明は思想家としても「アジア的段階」という用語を作るなど東アジアをとりまく文化的背景について研究してきた人物であるし、まして改革・解放後の中国であれば、吉本隆明が紹介されていてかなり影響を与えていても少しもおかしくないのである。吉本隆明の詩が中国の現代詩にどの程度影響を与えているのかを研究することは中国文学研究にとって必須のことである。
結論・・・そこで私は、吉本隆明の詩が中国の現代詩にあたえた影響について、またそもそも紹介はされているのかについて研究したい。
※1杉野元子(2010)「路易士と日本」
※2佐々木久春(2003)「世紀をわたる中国現代詩展望」
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