慶應義塾大学 文学部 自主応募入試 志望理由書 提出例(高橋勇ゼミ向け)

議論の整理・・・貴学の論文(※1)では、明治期の「ロビンソン・クルーソー」の翻訳は正確ではないものの一定のメッセージを伝えたとされている。それはコンテクストの共有の限界である。一方、現代では機械翻訳という技術があるが、機械翻訳による文学の翻訳は不可能であるとされている。

問題発見・・・しかし、コンテクストを学習させ、ビッグデータを極限まで蓄積すれば、機械翻訳による文学の翻訳も原理的には可能である。

論証・・・であるならば、それは実用化されるべきである。機械翻訳により文学が翻訳できれば、文学の共有が一段と進むからである。文学を共有することによる異言語間での相互理解の促進への寄与は論を待たない。ビッグデータの蓄積手法など課題は多々あるが、原理的に可能であるならば実用化手法を研究するべきではないだろうか。

結論・・・そこで私は、機械翻訳による文学の翻訳の実用化に向けた研究をしたい。

※1高橋勇(2006)「翻訳と加工:明治期のロビンソナードをめぐって」

 

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