議論の整理・・・貴学のパネル(※1)によれば、近代の東京の質屋の役割は、質屋は庶民が日常生活を営むために必要な手元流動性を提供する小口、短期、動産担保の消費者金融機関として機能していたとされる。当初より質流れを想定し、生活に窮して質屋を利用するのではなく、季節のものなどをその季節が終わると質屋に入れ、翌年買い戻すといったような、資金の流動性を確保していたわけである。
問題発見・・・しかしながら、それは東京の質屋に限った話かもしれない。
論証・・・なぜなら、地方都市と東京とでは、当時は生活水準に大きな差があったのである。地方都市の方が生活に窮する庶民が多かったのは自明である。
結論・・・そこで私は、地方都市、例えば私の地元である仙台の質屋の研究をし、仙台の質屋は近代どのような役割を果たしていたのかを明らかにしたい。
※1井奥成彦、鎮目雅人(2014)「近代日本の庶民金融一東京市芝区T質店の研究一」
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