早稲田大学 スポーツ科学部 AO入試 志望理由書 提出例(堀野博幸研究室向け)

  • 議論の整理

アスリートのパフォーマンスを決定するものは肉体的要因だけではない。優れた身体活動を発揮する為には意思や判断などの心理的な要因も必要である。その為、コーチング学においてもスポーツ心理学の知見を取り入れることは重要であり、この領域においては、例えばスポーツ動作中の筋制御能力が筋への意識づけによって向上することが報告されている。このように、運動にかかわる心理的要因について明らかにすることはより効果的なコーチングメソッドの開発に繋がる。

  • 問題発見

当該領域において、堀野教授は筋電図をフィードバック情報として用いたバイオフィードバック訓練法(EMG-BFT)の可能性を検討するという目的で、サッカーのキックパフォーマンスがEMG-BFT適用下でどのような影響を受けるのかについて実験を行っている。この研究によれば、EMG-BFTはストラテジーの確立されていない、運動において副次的に関与する筋の制御能力の向上に効果があることが示唆された。一方で、すでに確立されている場合が多い主動作のストラテジーを修正するという点では短期間のEMG-BFTは効果が薄いことが報告されている。それでは、習熟度の低い選手にBFTを適用し、正しい主動作のストラテジーをこれによって確立することはできるのだろうか。

  • 論証

EMG-BFTでは副次的に働く筋群の適切な弛緩を促すことで、目的とする動作のスムーズな遂行が可能となった結果、パフォーマンスの向上が見られたと考えられている。しかし、主動作に関しては適切な緊張が求められるため、まずはその緊張の最適値を解明することが必要である。その後、選手の動作中のEMGと最適値を比較することで正しい主動作を導くことができると考えている。

  • 結論

EMG-BFTはスポーツコーチングのみならず、リハビリテーションにも用いることができる。この研究がEMG-BFTの効果を立証すれば、その適用の可能性を広げることができると考えている。

  • 結論の吟味

上記研究を行うにあたって、スポーツ心理学研究者として第一線で活躍すると同時に、現場でも指導者として豊富な経験を持っている堀野教授のもとで学ぶことを強く希望する。

参考文献

堀野博幸、山崎勝男 (2000). 「EMG feedbackがサッカーのキックパフォーマンスに及ぼす影響-利き脚キック時の僧帽筋活動をfeedback情報として-」『生理心理学と精神性理学』 18(3), 195-203

AO入試・小論文に関するご相談・10日間無料添削はこちらから

「AO入試、どうしたらいいか分からない……」「小論文、添削してくれる人がいない……」という方は、こちらからご相談ください。
(毎日学習会の代表林が相談対応させていただきます!)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です