- 議論の整理・・・
応用経済学という用語がある。これは、これまで提唱されてきた経済学がゲーム理論であれミクロ経済学であれマクロ経済学であれ、それらの意思決定の主体が、きわめて論理的な判断に基づいて行動するという前提に対し、人間には感情があり、その感情を認めた上で感情に基づいての意志決定をそれらに組み込もうとする試みである。
- 問題発見・・・
では、経済学について経済学の実証的研究はどのように執り行うことができるだろうか。
- 論証・・・
私はこれらの問題を解決するためには、経済学に対する理解を前提とし、これまで構築されてきた経済学上の理論と、その他の学問によって構築されてきた理論の整合性を吟味し、それらを接合することが重要であると考える。
たとえば、銀行行動、企業金融、応用ミクロ経済学の専門家である小倉義明教授は多くの経済理論は,人々は自分の利益を十分に考慮して,自由に自主的に戦略的に行動するとの仮定を置いています。いわゆる「経済合理人」の仮定です。また,モデルの構築と展開に際しては,社会通念や慣習との整合性よりも,論理的整合性が重視されます。近年では,実証的観点から,経済合理性の仮定を緩め,心理学などの成果を取り入れる試み,いわゆる行動経済学が急速に発展しつつあります。と述べている。[1]
- 結論・・・
そこで、経済学における実証的研究について、意思決定の主体を専門的に研究するため、銀行行動、企業金融、応用ミクロ経済学について専門的知識に富む貴学政治経済学部の小倉義明教授の下で、上述の問題点を整理するべく政治学や心理学等を応用した経済学について研究を深めたいと考えている。
貴学政治経済学部の小倉義明研究会が上述の研究を進めるのに最適な研究環境との確信のもと、貴学政治経済学部に入学し小倉義明研究会に入会することを強く希望する。
[1]小倉義明著『経済学における知識生産』(早稻田大學政治經濟學會2016-09-30)
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