早稲田大学 帰国生入試 共通試験 小論文A 2017

設問 会話文を読んで以下の問に答えなさい。

問1 

(1)~(4)にあてはまる語句を選びなさい。(割愛)

 

問2 

文の会話の内容に合致する文章を2つ選びなさい。(割愛)

 

問3 

傍線部1を示すグラフを描きなさい。(割愛)

 

問4 

傍線部2を示すグラフを描きなさい。(割愛)

 

問5 

問3,4で作成したグラフの特徴を箇条書きでグラフ内に記しなさい。(割愛)

 

問6 

グラフに適切なタイトルをグラフ内に記しなさい。(割愛)

 

問7 

図1から観察できる「明確な傾向」を2点取り上げ、その傾向とそれぞれの傾向に関する5行程度の説明をまとめなさい。

根拠となる表を順番に挙げ、5STEPsの議論の整理でまとめる。

1.都心から離れた3区(練馬区、足立区、江戸川区)は人口の増加とともに、銭湯の数が単調減少している

表2より、練馬区、足立区、江戸川区の人口は1965年から2010年にかけて単調増加している。一方で表3によると、人口1万人あたりの銭湯の数は1965年から2010年にかけて単調減少している。図よりこれらの3区は千代田区から離れたところに位置している。人口増加の理由は地価が比較的安く、都心に通勤しやすいためであると考えられる。また銭湯の減少は、自宅に風呂がある家庭が増えたことや物価の変動により、銭湯の文化が廃れつつある結果と考えられる。(219)

2.都心に近い2区(荒川区、台東区)は人口の減少とともに、銭湯の数が1985年にかけて一度増加し、その後減少している

表2より、荒川区、台東区の人口は1965年から2010年にかけて単調減少している。一方で表3によると、人口1万人あたりの銭湯の数は1965年から1985にかけて増加し、以降減少している。図よりこれらの3区は千代田区の近隣に位置している。人口減少の理由は地価の高さと考えられる。全体の傾向として銭湯の文化が廃れつつある中で、都心に近く地価の高いこれらの区は、公衆浴場の需要が高かったと考えられる。銭湯の数の推移は、こうした影響を反映したものであると考えられる。(229)

 

問8 

この調査に関する全体的な説明を10行程度でまとめなさい。

5STEPsの議論の整理でまとめる。調査内容の説明なので、概要、方法、結果という流れで説明する。

この調査では、東京の6つの区における銭湯の減少を評価している。その方法として、1965年から2010年における各区の銭湯数(表1)、各区の人口推移(表2)を調べ、その結果を1万人あたりの銭湯件数という値で表している(表3)。このように換算することで、銭湯の数と人口の関係をわかりやすく捉えることができる。結果から、人口の推移の増減パターンと1万人あたりの銭湯件数の増減パターンについて、区ごとに異なる傾向がみられた。これらの傾向は各区の位置関係に関連している。都心にあたる千代田区は、人口と銭湯件数の両方が減少している。都心の周辺にあたる荒川区、台東区は人口が減少する一方で、銭湯件数は一時的に増加し、その後減少している。都心から距離のある練馬区、足立区、江戸川区は人口が増加し、銭湯件数は減少している。この背景として、まず全体的な銭湯文化の衰退が考えられる。昔と比べて家庭の風呂が発達し、銭湯の需要が減少したことが大きな要因と考えられる。一方で、都心に近いほど企業や行政のオフィスが密集しており、地価が高い。このことが各区の人口増加パターンや、銭湯件数の増減パターンに影響していると考えられる。(498)

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