設問
1.筆者は「学校教育が力を失っている」と言っている。筆者の考えに即して、その理由について400字程度で述べなさい。
筆者は、そもそも学校教育は、国民国家の形成と産業社会の発展を支えるために発達してきたと主張する。高度経済成長期には、学校教育は家の貧富の差にかかわらず、将来に希望を持つことができる場所として存在感を示していた。しかし70年代になると、学校への進学者が増えたことで「希望の場としての学校」という存在がなくなり、反対に学校に対してサービスを求める消費者(親)が増加した。本来ならばそれに対応せず、学校教育は目的や意義を見つけるべきだったが、それができなかった。その結果現在、教師は長時間労働や負荷の多い業務量を抱え、さらに学校教育は意義を失ってしまった。そして新しい教師たちは特段意義や目的を見出すことなく働いており、筆者はその点を批判している。現在の学校教育は従来の目的に照らすともはや成立しなくなっている。筆者は無力となった学校を批判し、学校教育は消費者へのサービスではなく、それに回収されない使命や意義を持つべきだと述べている。(414字)
学校教育・社会教育・家庭教育の関係と、それらの間の連携の在り方について、あなたの意見を400字程度で述べなさい。
議論の整理→三つの教育の整理
児童や生徒は、学校教育を通じて様々な知識や人間関係、社会を学ぶ。そして社会教育により、年齢や性別、状況にかかわらず学ぶことができる環境が保障されている。さらに家庭教育を通じて、子どもは生活の仕方や知恵を学んでいく。
問題発見→社会教育と家庭教育の関係
それでは、社会教育と家庭教育とはどう関連しているのであろうか。
論証→それぞれの教育の機能
社会教育は地域に開かれており、住民であれば誰でも学ぶ機会を得ることができる。また家庭教育では幼児や就学未満の児童が親から様々なことを学ぶことができる。
解決策or結論→三つの教育は互いに補完しあう
つまり、学校教育・社会教育・家庭教育は互いに補完することで、就学年齢に満たない児童や、帰宅後の生徒などに限らず、大人や高齢者などが、何歳になっても学び続けることを可能にする教育、といえるだろう。
解決策or結論の吟味→結論を吟味する
たしかに共働きや一人親の家庭では家庭教育の実施は難しいが、だからこそ学校教育・社会教育と連携して、一人の人間が教育を受けることのできる環境を作ることが重要なのではないだろうか。(396字)
コメントを残す