上智大学 総合グローバル学部 総合グローバル学科 海外就学経験者入試 2018年 小論文 解答例

■設問

日本の大学について述べた次の文章を読み、問いに答えなさい。

問い:グローバル化という潮流の中で日本の大学は大きな岐路に立たされています。この時代に、日本の大学で学ぶというあなたの選択はいかなる意味を持つのでしょうか。上記の文章の中で著者が「五つの壁」と呼ぶ、日本で独自に発展し、そして現在グローバル化の中で変革を余儀なくされている日本の大学のあり方について、あなたはどのように評価し、そして何を期待しているのか。著者の見解を参照しつつ、自分の意見を述べなさい。

■答案構成

5STEPで書く

議論の整理 → グローバル化が進む現在、日本の大学で学ぶ意味

問題発見1・論証1 → 「入試の壁」に対する評価と期待

問題発見2・論証2 → 「就活の壁」に対する評価と期待

問題発見3・論証3 → 「学部の壁」に対する評価と期待

問題発見4・論証4 → 「学年の壁」に対する評価と期待

問題発見5・論証5 →「言語の壁」に対する評価と期待

結論 → 大学とともに今後の大学のあり方を模索するという意味

結論の吟味 → この考え方への吟味

■答案

議論の整理 → グローバル化が進む現在、日本の大学で学ぶ意味

これから日本の大学で学ぶという私の選択がどのような意味を持つのか、「五つの壁」を基に考える。

問題発見1・論証1 → 「入試の壁」に対する評価と期待

まず、一つ目の「入試」は弊害解消のために廃止するという選択もある。だが、それでは多くの中途退学者が出て別の問題が生じるだろう。そこで、内容を改善した上で全国的な試験と大学別試験の併用を続けるべきであると思う。全国試験では主に知識や基礎学力を判定し、個別の大学入試験はその大学が望む学生像を反映させた全学的なものにする。そうすれば、学力を測ると同時に個々の大学の独自性も守られ、学生が大学を選択する際の有益な指針ともなる筈だ。

問題発見2・論証2 → 「就活の壁」に対する評価と期待

二つ目の「就活」のメリットは企業間の比較が容易であること、集中して取り組めること、在学中に卒業後の就業が約束されることなどである。一方、大きなデメリットは就活中の勉学が疎かになってしまうことでだが、私にとってはメリットの方が大きい。

問題発見3・論証3 → 「学部の壁」に対する評価と期待

三つめの「学部の壁」は取り払うべきであると考える。そのためにはまず大学が全学的な独自性を強く打ち出し、大学として何を目指すのか各学部を統合した指針を示すことを期待する。それが前述の入試とも連動すれば、よい成果につながるだろう。

問題発見4・論証4 → 「学年の壁」に対する評価と期待

四つ目の「学年の壁」も排すべきだと考える。筆者の言うように、カリキュラム改編によりその必要がなくなるからである。また、この壁がなくなれば、日本的な「先輩」・「後輩」間の大きな壁も自然消滅するだろう。ただし、個々の学生の「経験」を次の学生が生かすためにチューター制を広く導入することを期待する。

問題発見5・論証5 →「言語の壁」に対する評価と期待

最後に「言語の壁」はグローバル化を阻害する。学問領域に合った多言語使用が理想だと思うが、短期的には広範囲の学問領域で用いられている英語使用が充実することを期待したい。

結論 → 大学とともに今後の大学のあり方を模索するという意味

結論の吟味 → この考え方への吟味

 

以上のように、私は大学の今後の変革に多くを期待している。その要望を伝え、大学とともにそのあり方を模索することは、今後の私の人生において大きな意味をもつであろうと考える。(800字)

これから日本の大学で学ぶという私の選択がどのような意味を持つのか、「五つの壁」を基に考える。

まず、一つ目の「入試」は弊害解消のために廃止するという選択もある。だが、それでは多くの中途退学者が出て別の問題が生じるだろう。そこで、内容を改善した上で全国的な試験と大学別試験の併用を続けるべきであると思う。全国試験では主に知識や基礎学力を判定し、個別の大学入試験はその大学が望む学生像を反映させた全学的なものにする。そうすれば、学力を測ると同時に個々の大学の独自性も守られ、学生が大学を選択する際の有益な指針ともなる筈だ。

二つ目の「就活」のメリットは企業間の比較が容易であること、集中して取り組めること、在学中に卒業後の就業が約束されることなどである。一方、大きなデメリットは就活中の勉学が疎かになってしまうことでだが、私にとってはメリットの方が大きい。

三つめの「学部の壁」は取り払うべきであると考える。そのためにはまず大学が全学的な独自性を強く打ち出し、大学として何を目指すのか各学部を統合した指針を示すことを期待する。それが前述の入試とも連動すれば、よい成果につながるだろう。

四つ目の「学年の壁」も排すべきだと考える。筆者の言うように、カリキュラム改編によりその必要がなくなるからである。また、この壁がなくなれば、日本的な「先輩」・「後輩」間の大きな壁も自然消滅するだろう。ただし、個々の学生の「経験」を次の学生が生かすためにチューター制を広く導入することを期待する。

最後に「言語の壁」はグローバル化を阻害する。学問領域に合った多言語使用が理想だと思うが、短期的には広範囲の学問領域で用いられている英語使用が充実することを期待したい。

以上のように、私は大学の今後の変革に多くを期待している。その要望を伝え、大学とともにそのあり方を模索することは、今後の私の人生において大きな意味をもつであろうと考える。(800字)

 

 

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