上智大学 神学部 特別入試 志望理由書 提出例(瀬本正之ゼミ向け)

■ 議論の整理
『ラウダート・シ』は2015 年 5 月 24 日に教皇フランシスコによって発表された社会回勅で、日本では 2016 年 8 月に日本語訳が出版されている。内容は環境問題を中心にして、それと密接に関連する貧困、経済、政治、文化、日常生活などの諸問題について、教会の信仰と教義に照らしながら、それらの問題の捉え方や、解決に向けてどう取り組むべきかについて示されている。環境問題については歴代の教皇も関心を示し、折あるごとに言及してきたが、カトリック教会としての責任を回勅全体で述べたのはこれが初めてとされている。

■ 問題発見
キリスト教の教えや聖書は、主には人間の信仰や生き方といった内面に目を向けるものであったため、その人間中心主義的な性格ゆえに、自然、つまり世界との関りには疎くいという批判もある。環境神学(エコロジー神学)という分野や『ラウダート・シ』にも確かに人間中心主義的側面を完全には克服できていないかもしれない。しかし、その反省も含めて、神学が自然や世界との関係を再び、従来とは異なる点で切り結ぼうとしていることに注目すべきではないだろうか。

■ 論証
キリスト教の信仰や教義は、人間の内面という時代を超えた普遍的なものと向き合い続けてきた。それと同時に、変化の激しい時代の中で、成立時には考えらなかったような「史上初」の社会問題の数々と対峙し、信仰や教義に照らしてどのようにそれらと向き合うべきかを常に問い続けてきた。『ラウダート・シ』もまた、1つの道しるべであり、それを頼りにどう行動していくかが問われている。私は、私自身も神学の道を進みながら、国内外の様々な神学者や信徒の多様な解釈と実践に触れ、それらを追っていきたいと考えている。

■ 結論
キリスト教神学の立場から環境問題や環境教育を考察するという目的において、キリスト教を建学の精神として掲げ、グローカルに開かれた貴学は私にとって最適な学習環境を提供してくれる。中でも『ラウダート・シ』の翻訳や解釈に携わってきた瀬本正之教授のゼミに入会し、学ぶことを強く希望する。

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