議論の整理・・・貴学の論文(※1)では、「近代に作り上げられた「ケルト」という包括概念を、中世のアイルランドやウェールズの議論に当てはめることの是非」が問われている。一方、論文※2では、「中世ブリテン諸島の教会史を書くにあたって,復活祭論争は避けて通れないテーマである」としている。
問題発見・・・結局、「ケルト」概念を明確にして、中世のブリテン諸島のキリスト教のあり方を明確にしないと、クリスマスの現在のイギリスでの成立過程は明らかにならない。
論証・・・なぜなら、論文※2でも、「「ケルト教会」の再検討のなかでも,復活祭論争を検証した研究はほとんどない。このこと自体が復活祭論争の意義に対する評価と言えるかもしれない。しかし,「ケルト教会」論のなかでこの論争が占めてきた比重を考えるとやはり奇異である。筆者にこの論争を論じる資格も能力もないのは,もちろんである」としており、クリスマスのイギリスでの成立過程はなお謎に包まれているのである。
結論・・・そこで私は、クリスマスのイギリスでの成立過程を研究したい。
※1海老久人、鶴岡真弓、高田康成、辺見葉子(2001)「中世イギリスと周縁的なもの-歴史の終焉と周縁の地形学」
※2常見信代(2014)「「ケルト教会」と復活祭論争」
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